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2018 年度 実施状況報告書

精神障害者当事者が参加する隔離・拘束を減らすためのプログラムの効果の検証

研究課題

研究課題/領域番号 18K10302
研究機関岩手医科大学

研究代表者

三宅 美智  岩手医科大学, 看護学部, 講師 (20580814)

研究分担者 吉川 隆博  東海大学, 医学部, 准教授 (00433376)
深澤 舞子  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 精神医療政策研究部, 科研費研究員 (00816621)
末安 民生  岩手医科大学, 看護学部, 教授 (70276872)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード隔離・身体的拘束の減少 / 精神障害者当事者の参加 / 行動制限最小化 / プログラムの効果
研究実績の概要

今年度は、研究参加に協力していただく病院のリクルートを行った。数ヶ所の病院に説明を実施しているが、まだ検討中である。そのため倫理審査受審についても準備中である。病院の承諾が得られ次第、倫理審査の受審を進める予定である。
また研究を実施する際には、介入前後で行動制限に関する職員の意識の変化を測る尺度を使用する予定である。その尺度については、日本語で開発された尺度では適切なものはないため、海外で開発されたもので適切な尺度はないか文献検討を実施した。その結果、研究目的に合う尺度について複数候補に挙がった。研究会議を2回実施し、内容の吟味を重ね、そのうちの1つの尺度を使用することに決定した。その尺度はノルウェーで開発されたものであるため、開発者の使用承諾を得たところである。現在、その尺度の日本語版の開発を進めているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

地域で生活する当事者が、隔離や身体的拘束を減らすためのプログラムに協力者として参加するという取り組みは少なく、病院がこれまでに経験していないことが多い。そのためプログラムの実施には、多くの不安があることはこれまで研究を進める中でも課題となっていた。病院のその不安を軽減するために、プログラムを実施するための研修を実施し策定してきた経過がある。研修を受講した病院からはプログラム実施に関する、前向きな意見が聞かれたが、実際に実施するには、参加できる当事者の人数の確保などが難しい病院もあり、協力病院のリクルートが難航している状況である。また隔離・身体的拘束の体験は、当事者にとっても心理的侵襲の高いものであることが多い。その体験を安心して話してもらうためには、当事者自身が病気とうまくつきあう力を身に付けている必要があることや、環境として当事者をサポートする体制を整えることが重要である。
研究協力病院の選定にあたっては、このようなことがあり、病院や当事者の体制を整えることに時間がかかり、保留になっている病院があり、決定までに至っていない状況である。

今後の研究の推進方策

プログラムに参加できる当事者の協力を得るために、病院だけではなく、病院が設置されている地域で、病院と連携している事業所などにもリクルートの範囲を広げていくことにした。また引き続き、研究協力に関する広報を関連学会、団体を通して行っていく。さらに隔離・身体的拘束を減らすことに関心のある病院が他にないか、関係者から情報収集を行い、積極的に研究協力に関する説明を行っていくこととする。
尺度の日本語版の開発に関しては、現在ノルウェーの研究者と調整をしているところであるが、プログラムの実施までに日本語の翻訳を確定させる予定である。翻訳には、ノルウェー語と日本語ができる人材が必要であるため、ノルウェーの研究者の協力も得て、人材を確保できるよう準備を進める予定である。
研究協力病院が決定次第、倫理審査を受審予定である。倫理審査が終了後、9月を目途に介入を開始できるように準備を進める。

次年度使用額が生じた理由

本研究に関連する研究で、介入前に行う教育プログラムの開発を行っている。研究協力病院のリクルートには、教育プログラムを実施した病院も含まれていたため、費用がかからなかった。また学会参加の機会等を利用して、リクルートを行ったため、想定より経費がかからなかった。尺度開発を追加で実施することになったため、開発経費に充てる予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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