研究課題/領域番号 |
18K10314
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
新井 清美 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (50509700)
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研究分担者 |
森田 展彰 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10251068)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | アディクション / 発達障害 / 支援ツール |
研究実績の概要 |
本年度は、アディクションを重複する発達障害者のWeb版支援ツール(以下、支援ツール)を作成した。さらに、アディクションの支援者が当事者の支援を行う際に本ツールを使用してもらい、支援ツールの使用感および改良点についての回答を得た。 支援ツールは、次の何れかから検索を行うものである。1.支援者がアディクションを重複する発達障害者の支援を行う上での困りごとや対応方法、2.当事者の特徴。なお、1.はアディクション支援を行う支援者、2.はアディクションを重複する発達障害を持つ当事者に対して行ったインタビューデータを分析し、抽出したものである。 上記1・2について、アディクション支援の専門家と、発達障害者支援の専門家とがそれぞれの視点で次の点を出し合い、双方のとらえ方と関わりを統合して、支援者が支援を行う上でのポイントや、関わり方の具体例を示していった。1)アディクションと発達障害を持つ対象の治療を行うにあたり、アディクション支援の観点から当事者の特徴をどのようにとらえ、関わっているのか、2)発達障害者に対して就労支援を行う場合、発達障害者支援の観点から当事者の特徴をどのようにとらえ、関わっているか。 上記、過程により作成した支援ツールを、アディクションの支援者に1ヶ月程度臨床場面で使用してもらった。使用期間終了時に使用感調査を行い、支援ツールを用いた場面や検索した対象のアディクションと発達障害の種類、使用しての感想や、このシステムを用いて当事者の支援を行うにあたり、支援ツールの改良が必要な点等についての回答を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度の計画は、支援ツールの効果測定およびツールの改良であった。しかし、Web版支援ツールへの変更作業を行ったため、支援ツールの改良が次年度の課題として残った。
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今後の研究の推進方策 |
アディクションの支援者への調査結果をもとに、支援者が当事者への支援を行う際に使用しやすい支援ツールにするための改良を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症による行動制限のために、対面で予定していた研究打ち合わせおよび研究成果の発表をリモートに切り替えた。そのため、国内旅費が発生しなかった。また、支援ツールの改良を次年度に行うこととなったために、これに充てる費用が繰り越しとなった。本年度未使用額を支援ツールの改良に充てる他、本研究の成果発表に用いる。
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