• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

女性がんサバイバーの心理的適応をアシストする看護介入「アプリ」の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K10334
研究機関徳島文理大学

研究代表者

上田 伊佐子  徳島文理大学, 保健福祉学部, 准教授 (90735515)

研究分担者 雄西 智恵美  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (00134354)
太田 浩子  川崎医療福祉大学, 保健看護学部, 講師 (90321207)
小野 美穂  岡山大学, 保健学研究科, 講師 (20403470)
小林 郁典  徳島文理大学, 理工学部, 准教授 (90248328)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード女性がん / がんサバイバー / 女性性 / 心理的適応 / アプリケーション
研究実績の概要

2019年度は,心理的適応をアシストするアプリケーションのコンテンツの体系化に向けて、女性がんサバイバーの女性性という視点からみた心理的適応の概念を生成し、論文化し学会誌に公表した。
結果の概要は以下の通りである。20~50歳代の女性がん(乳がんあるいは女性生殖器がん)サバイバー29名を対象に半構造化面接法を実施した。Krippendorff の内容分析の手法で分析した結果、女性性からみた女性がんサバイバーの心理的適応は【等身大の私でいる】、【枯れない・くすぶらない】、【女性として主体的に生きている】、【女性としての生き方の幅を広げている】、【誰かとつながっている】、【悲観から卒業できている】の6カテゴリーであった。これらは女性的な感情に起因していると同時に、女性がんサバイバーのもつ力強さやしなやかさを反映した心理的適応であると解釈できた。女性がんサバイバーが心理的にうまく適応するためには、これらの女性性の視点から気持ちを修復できるような看護支援の必要性が示唆された。
以上、他者との情報共有や等身大の女性として生きるための情報提供などの視点は女性がんサバイバーの心理的適応をアシストするためには必須アイテムになることを再確認した。さらに,2018年に続き、これらをシステム的に提供するためのアプリケーションのコンテンツ構想に着手している。アプリケーション開発のプログラミングやセキュリティシステム制御などは情報工学教育のスペシャリストが研究分担しながら同時進行した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2019年度は心理的適応をアシストするアプリケーションのコンテンツの体系化に向けて、構成概念を抽出した成果を、論文にまとめ公表した。これを基に、アプリケーションのコンテンツ構想を研究者間で検討を重ねてきたが、新型コロナウイルスの感染予防から県外への移動の自粛があり、対面での検討会が困難になった。心理的適応をアシストするアプリケーションのコンテンツのプロトタイプ開発までは至っていないことから,やや遅れていると判断する。

今後の研究の推進方策

2020年度は,心理的適応をアシストするアプリケーションのコンテンツの体系化とプロトタイプを開発し,新型コロナウイルスの感染状況を見極めながら、アプリケーションを使用した看護介入につなげていく。

次年度使用額が生じた理由

2019年度にアプリケーション開発費として予定していたが、新型コロナウイルスの感染予防から県外への移動の自粛があり、コンテンツのプロトタイプ開発までは至らなかった。次年度、アプリケーション開発費として使用する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 女性性からみた女性がんサバイバーの心理的適応の探求2020

    • 著者名/発表者名
      上田伊佐子、太田浩子、小野美穂、浅野早苗、雄西智恵美、今井芳枝、西村 正人、阿部彰子
    • 雑誌名

      四国医学雑誌

      巻: 76(1・2) ページ: 73-82

    • 査読あり
  • [学会発表] 女性がんサバイバーの夫との性的関係性の認知的評価とそのコーピング2020

    • 著者名/発表者名
      上田伊佐子、太田浩子、小野美穂
    • 学会等名
      日本看護研究学会
  • [学会発表] 女性生殖器がんサバイバーの卵巣および子どもの有無と心理的適応との関連2020

    • 著者名/発表者名
      上田伊佐子、太田浩子、小野美穂、雄西智恵美、浅野早苗
    • 学会等名
      日本がん看護学会
  • [学会発表] Development of a Scale for Measuring the Psychological Adjustment of Female Cancer Survivors-Study of reliability and validity-2020

    • 著者名/発表者名
      Isako UETA, Hiroko OTA, Miho ONO , Chiemi ONISHI, Sanae ASANO
    • 学会等名
      6th World Academy of Nursing Science (WANS)
    • 国際学会
  • [学会発表] 女性がんサバイバーの心理的適応尺度開発に向けての予備調査2019

    • 著者名/発表者名
      上田伊佐子、太田浩子、雄西智恵美、小野美穂
    • 学会等名
      日本看護科学学会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi