研究課題/領域番号 |
18K10340
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
藤田 あけみ 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (30347182)
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研究分担者 |
諸橋 一 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (30598628)
三浦 卓也 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (30722136)
坂本 義之 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (60361010)
工藤 せい子 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (80186410) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 直腸がん / 肛門温存手術 / 排便障害 / 外来看護 |
研究実績の概要 |
平成31年(令和元年)度は、昨年度実施した術後排便障害介入プログラムを外来看護で実践する上での課題把握のための調査結果から、術後排便障害介入プログラム(外来看護用)案を作成し、研究協力者によるパイロットスタディを実施した。 術後排便障害介入プログラム(外来看護用)案の作成にあたり、昨年度の調査結果より問題の多かった「マンパワー不足」、「介入時間が取れない」、「介入方法がわからない」の中の「介入時間が取れない」について、15分程度であれば時間を確保できるという回答があった。そこで、プログラム案として、初回介入時は①外来の待ち時間に、直腸手術後の排便状態アセスメントシート(改良版)に排便状態を記載してもらう。②日常生活状況や指導の中で排便状態の最終目標、小目標を確認する。最終目標は無理に設定しなくてもよい。③小目標は達成のために問題となっていることについて、努力によって達成可能な内容を考えてもらう。②と③を15分以内で実施する。 2回目以降の介入時は、①外来の待ち時間に、直腸手術後の排便状態アセスメントシート(改良版)に排便状態を記載してもらう。②前回あげた小目標の達成状況、気になることを確認する。③小目標達成のための生活の問題を指導する。②と③を15分以内で実施する。について、研究協力者1名に令和元年12月からパイロットスタディとして実施してもらった。しかしながら、新型コロナウイルスの影響で令和2年2月までの約3か月間の実施にとどまっている。これまでの結果、患者のセルフケア、看護介入によって改善が可能な排便状況の判断や排便障害への指導に課題があった。研究者が介入のサポートをする計画であったが、新型コロナウイルスの影響により、2月末より外来への立ち寄りを自粛していたたため、研究協力者へのフォローが十分できていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの影響で、令和2年2月末頃より研究協力者の業務が多忙になり、研究者も外来への出入りを自粛したため、パイロットスタディとしての介入が途中である。 骨盤底筋運動の評価として使用予定の携帯型の超音波エコーが、令和元年12月と令和2年3月に発売されるという情報があり、2種類のエコーの性能を比較検討するためと、購入代金の不足により次年度の補助金と合算しなければ購入できないことから、今年度は購入を見合わせた。そのため、骨盤底筋運動の評価もできていない。以上の理由から、研究の進捗はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、新型コロナウイルスの感染状況をみながら、研究協力者によるパイロットスタディの再開、これまでの成果から課題と考えられている看護介入によって改善が可能な排便状況の判断や排便障害への指導についてのフォローをしながら、その他の課題の抽出、解決策を踏まえ、術後排便障害介入プログラム(外来看護用)案を整える。 研究協力が得られる施設の外来看護師に術後排便障害介入プログラム(外来看護用)を実施し評価を頂き、プログラムを完成させる。
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次年度使用額が生じた理由 |
骨盤底筋運動の評価のための携帯型の超音波エコーを購入する予定にしていたが、高額な機器のため、令和元年12月に発売された機器と令和2年3月に発売された機器の性能を比較し購入したいと考えた。また、機器が高額なため次年度の補助金と合算しないと購入できないため。
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