研究課題/領域番号 |
18K10341
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研究機関 | 東京医療学院大学 |
研究代表者 |
森 千鶴 東京医療学院大学, 保健医療学部, 教授 (00239609)
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研究分担者 |
菅谷 智一 筑波大学, 医学医療系, 助教 (60824307)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 飲酒習慣 / ストレス反応 / メタ認知 |
研究実績の概要 |
2020年3月にWHOにより新型コロナウイルスによる感染がパンデミックの状態にあると宣言され、予防対策として人との交流を避け、マスク着用、外出を控え、在宅ワークが推奨された。このことにより、感染への不安、新しい生活様式への適応、経済状況の悪化などストレスが高まった。ストレスの感じ方や対処法は男女によって異なることが言われているため、本研究では、新型コロナウイルス感染予防に伴う生活の変化とストレス反応やストレス対処について男女の違いを明らかにすることを目的とした。 対象者はWeb調査会社にモニター登録をしている20歳~60歳未満の男女計500名で、2020年10月に実施した。対象者背景の他、AUDIT(Alcohol Use Disorders Identification Test) 新しい生活様式について、3次元型睡眠尺度、ストレスチェックリスト・ショートフォーム、3次元モデルに基づく対処方略尺度を用いた。 男性は「在宅ワークをした」と回答した人に飲酒量が増加した者が多かった。また「不安・不確実」のストレス反応と「放棄・諦め」のストレス対処に正の相関があり、ストレス反応と睡眠の質との相関が認められた。女性のストレス反応は男性より強いものの、ストレス対処の「肯定的解釈」、「カタルシス」「気晴らし」が男性より高く、情動的な対処行動をとっていた。これらのことから、ストレス対処法について啓蒙することや、ビデオ通話などを通じてコミュニケーションの機会を設けることの必要性が示唆された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症防止のため、研究対象施設に立ち入ることができず、研究を進めることができなかった。また、対象施設の看護師にプログラムを実施してもらおうとしたが、濃厚接触等の理由で通常業務にも支障を来していたため、対象者にプログラムを実施することが困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルス感染症に対するワクチン接種も進み、以前のような状況に戻りつつあるため、対象施設に出向いてプログラムの実施を進めていきたい。また、同様の事態が起これば、プログラムに対する看護師の意見を聴取するインタビューを実施し、分析するなど研究方法を修正していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症のため、研究の遅延が起こっている。そのため2022年度に研究の遂行、研究対象施設への旅費、学会誌への投稿費用などに充てるつもりである。
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