研究課題/領域番号 |
18K10342
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研究機関 | 東都大学 |
研究代表者 |
渡邉 美和 東都大学, 幕張ヒューマンケア学部, 講師 (90554600)
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研究分担者 |
増島 麻里子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (40323414)
眞嶋 朋子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (50241112)
長坂 育代 淑徳大学, 看護栄養学部, 准教授 (50346160)
宮下 光令 東北大学, 医学系研究科, 教授 (90301142)
阿部 由喜湖 東都大学, 幕張ヒューマンケア学部, 助教 (70376101)
山田 圭介 東都大学, 幕張ヒューマンケア学部, 講師 (40642921)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 遺族 / がん / 配偶者 / サポートグループ |
研究実績の概要 |
研究1.遺族アンケート調査 令和元年度に引き続き、遺族アンケート調査の分析を進めた。遺族ケア利用の実態については、遺族ケアの経験率を全体と、複雑性悲嘆の可能性がある対象(BGQ 5 点以上)とで比較した。どちらにおいても経験率に差はなく、本研究テーマであるサポートグループを含む「死別体験者同士が体験を分かち合う会」の経験率は全体で5.5%、複雑性悲嘆の可能性がある対象で7.2%とどちらも少ない割合であった。また、未経験の遺族ケアへのニーズについては、複雑性悲嘆の可能性がある対象(BGQ 5 点以上)と可能性が低い対象(BGQ 5 点未満)を比較した。「死別体験者同士が体験を分かち合う会」の項目においては、複雑性悲嘆の可能性が低い対象では「あれば良かったと思う」と回答したのは4.9%であったのに対し、複雑性悲嘆の可能性がある対象では20.7%と約4倍であった。死別後対処行動については、各パターンと悲嘆、抑うつとの関連、また個人属性(性別、患者との続柄、死別後経過期間など)との関連について分析を進めた。 研究2.がん患者遺族へのサポートグループについての文献レビュー がん患者遺族へのサポートグループに関する文献レビューについて、和文献、英文献それぞれ対象となる文献を絞り込み、サポートグループの内容、効果に焦点化し分析を進めた。 研究3.サポートグループプログラムの作成 研究1、2の結果と、うつ病に関する理論を基盤として、がんで配偶者を亡くした遺族のためのサポートグループプログラムの作成を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初計画していた遺族へのインタビュー調査の実施をCOVID‐19がおさまるまで延期していたが、COVID‐19の影響が年度末まで続き、令和2年度も実施が難しくなり、計画変更としたため。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年7月までに、遺族アンケート調査と文献レビューの結果を基に、がんで配偶者を亡くした遺族のためのサポートグループプログラムを作成する。その後、遺族ケアのエキスパート、がん遺族などを対象に、プログラムの妥当性を確認する研究を実施し、プログラムを精錬する予定である。令和3年度もCOVID‐19の影響が続くと考えられるため、調査はアンケート調査、またはオンラインによるインタビュー調査を計画することで、研究遂行を可能にする。
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次年度使用額が生じた理由 |
遺族へのインタビュー調査の計画が変更となったことで、インタビュー調査にかかる旅費や謝礼、テープ起こしなどにかかる支出がなくなった。また、参加予定であった学術集会などが、COVID‐19の影響ですべてオンライン参加となり、旅費が不要となった。
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