研究課題/領域番号 |
18K10347
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
築田 誠 兵庫県立大学, 看護学部, 講師 (40617594)
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研究分担者 |
宮脇 郁子 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (80209957)
福田 敦子 神戸大学, 保健学研究科, 講師 (80294239)
正垣 淳子 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (80725987)
本田 順子 兵庫県立大学, 看護学部, 准教授 (50585057)
茅野 友宣 兵庫県立大学, 看護学部, 助教 (70438258) [辞退]
伊東 由康 兵庫県立大学, 看護学部, 助教 (10867667)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 人工呼吸器 / 質問紙 / e-learning |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、様々な領域の患者に必要かつ特化した人工呼吸器ケアを、看護師が継続的に実践するための「人工呼吸器ケア教育支援モデル」を構築することである。昨年度までに、人工呼吸器ケアに関する看護実践過程の抽出は終了し、教育支援モデルを開発するための評価票案を完成させた。今年度は、評価票案に基づき記入研究を進めていく予定であったが、昨今の新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い、人工呼吸器を必要とする患者は増大している。また、集中治療領域の病床を大幅に超えた患者数の増加により、人工呼吸器を要する患者の一般病棟への“押し出し”が顕著となった。このような状況から、新型コロナ感染症拡大に伴う医療逼迫と感染予防対策のため、院内での看護師への集合教育に対する制約が顕著であった。したがって、急遽、集合教育内容をe-learningに変更し、教材作成・実装をすることが必要となった。今年度は積極的な介入研究ができず、e-learning教材の作成およびシミュレーション教育の実装と看護実践評価票を用いた実態の調査にとどまった。次年度以降、医療の逼迫状況は継続することが予想され、本研究のテーマである、人工呼吸器ケアに関する習熟度別教育プログラムの意義は大きく、臨床現場においては喫緊の内容である。したがって、人工呼吸器装着患者に対する看護実践過程評価票を用いて、臨床施設の看護師への人工呼吸器ケア教育プログラムの介入調査とともに、遠隔やシミュレーションを含めた教育プログラムの開発を進めていく必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
人工呼吸器装着患者に対する看護実践過程評価票を用いて、臨床施設や地域での看護師への人工呼吸器ケア教育プログラムの介入調査を実施予定であった。しかし、新型コロナウィルス感染症拡大に伴い、臨床における調査や教育プログラム実践のための集合教育の実施が困難であった。したがって、評価票を活用した遠隔での実態調査とともに、遠隔でも可能なe-learning教材の作成を進め、シミュレーション教育を含んだ教育プログラムの開発へと着手した。ただ、これらの内容は、今後も逼迫する医療環境において必然となる内容と考える。
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今後の研究の推進方策 |
人工呼吸器ケア教育プログラムに、今年度新たにe-learning教材とシミュレーション教育を追加したため、これらを実装し、介入調査を進めていくことが喫緊の課題となる。人工呼吸器装着患者は増加し、一般病床や地域・在宅において、人工呼吸器ケアの必要性は増加していく一方で、逼迫する医療とその中で休みなく勤務する看護師を対象とした研究調査を、円滑に実施する方法を考えていく必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は新型コロナウィルス感染症拡大に伴い、臨床現場での調査および介入が困難であった。次年度は、プログラムの内容に遠隔での対応を加味するため、それに必要な物品の購入と、旅費および分析を進める予定である。
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