養護者による高齢者虐待の場合、困難事例としては共依存ケースが典型例としてあげられる。本研究では、養護者による高齢者虐待の共依存ケースに対する援助職のアセスメント・対応コンピテンシーを評価する尺度の開発を目指して、尺度案を作成、その信頼性、妥当性を確認するために質問紙調査を実施した。因子分析の結果からは、作成したコンピテンシー尺度が家族内の共依存のアセスメント、養護者と被虐待者のアセスメント、職員間や関係機関との連携と仕事への構え、虐待を認知した時の対応、専門的知識の5因子、27項目から構成されていることが掌握された。Cronbachのα信頼性係数は0.94であった。
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