本研究の目的は、「登園渋り」の現状を明らかにして、幼児期にある子どもと働く両親への支援を検討することである。保育所や幼稚園に通う子どもは、不安な気持ちを「登園渋り」という行動で伝えようとする。しかし、この「登園渋り」は、その行動の示す意味を理解しなくても無理して登園することで改善することも多く、そのため就労する母親の困りごとであるにもかかわらず、その多くは問題視されていない。以上のことから、「登園渋り」の子どもが増加する可能性を鑑み、本研究では「登園渋り」の現状を明らかにして、幼児期にある子どもと働く両親に寄り添う視点から支援を検討したいと取り組んだ。 インタビューによるデータ収集を経て、項目の検討を行い、インターネット調査会社を用いた大規模調査を行い、保育所に通園する子どもの「登園渋り」尺度の開発を試みた。現在、関連学会に結果を投稿し、査読を受けている。
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