研究課題/領域番号 |
18K10415
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研究機関 | 福岡女学院看護大学 |
研究代表者 |
渡辺 まゆみ 福岡女学院看護大学, 看護学部, 講師 (00728743)
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研究分担者 |
益守 かづき 久留米大学, 医学部, 教授 (20238918)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 医療依存度の高い子ども / 医療依存度の高い子どもを養育している家族 / 小児訪問看護師 / 小児訪問看護師の役割 / 研修プログラム |
研究実績の概要 |
2019年12月~2020年3月まで、教育プログラムの内容の検討に必要な小児の訪問看護師の役割の構造を明らかにする必要性があると考えた。そのため、訪問看護師の役割を構造的役割・対人役割・役割過程の3つに分類し、現在の訪問看護師はどのような役割を担っているかの構成要素を明らかすることにより、現在の子どもへの訪問看護師の役割と役割遂行することができる要因を検討することを目的に、西日本の訪問看護ステーションに質問紙調査を行った。299名返信があり有効回答296名を研究対象とし構造方程式モデリングによる分析を行った。 上記役割は、構造的役割:訪問看護は、医師からの指示書を基に療養者や家族の同意のもと行うサービスなどであり、訪問看護の体制、訪問看護師としての技術を提供し居宅を訪問して行う看護である。対人役割:相互に関係を形成することにより、お互いに対する役割が定まるとし、医療依存児と家族との相互の関係の中で訪問看護師が子どもの健康の維持、発達の促進のための関わり、家族員個々との関わり、家族全体の調整のための関わり、家族との調整のために多職種との連携など行う看護である。役割過程:役割移行に必要な状況に直面した行為者が、社会規範の影響を受けながら具体的に自己の役割を決定することであり、訪問看護師として成長するための内容や訪問看護師としての将来の在り方を自ら示唆する。 結果、構造的役割と役割過程が関連して役割を担っていないことが明らかになり、小児の訪問看護師として継続していくためには、構造的役割、対人役割、役割過程の3つの役割をとることができるような研修プログラムの必要性が課題として明らかになった。 子どもの訪問看護の体制から、看護実践、将来の連携や看護について一連の流れとして理解できるような研修が必要であり、そのプログラム作成を2021年度は行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度COVID-19の影響により、解析が遅くなり結果の抽出まで時間を要した。そのため1年延長させていただくこととなった。ようやく2021年1月に結果の概要が明らかになったため、今年度は実際のプログラム作成を行いたいと考える。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は実際のプログラムを作成し、冊子等を用いて実際の研修を行っていきたいと考える。また、その研修後にプログラムをブラッシュアップし、さらに実際小児の訪問看護師が役割を遂行したいと考えることができる研修プログラムに発展していきたい。また、このような社会状況の中、いつでも学習できるような教材の開発に今後は努めていきたいと考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度は、2020年度のCOVID-19による研究遅延により行えなかった研修プログラムの作成と冊子の作成を行う予定である。繰越金より、研修プログラムの冊子と研修の実施を行う予定である。
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