研究課題/領域番号 |
18K10416
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研究機関 | 東海大学医療技術短期大学 |
研究代表者 |
望月 好子 東海大学医療技術短期大学, その他部局等, 教授 (10300021)
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研究分担者 |
石田 貞代 横浜創英大学, 看護学部, 教授 (60279940)
佐久間 夕美子 摂南大学, 看護学部, 准教授 (70451937)
座波 ゆかり 東海大学医療技術短期大学, その他部局等, 講師 (80811132)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ジャカルタ / 海外在住邦人女性 / 妊娠 / 子育て / 遠隔支援 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、夫の海外赴任に伴い、外国で周産期・育児期を過ごす邦人女性を対象に、健康を阻害する要因、保健管理上の問題等を明らかにした上で、 日本国内から相談員(助産師)による遠隔支援プログラムを実施し、その効果を検証することである。特に、海外赴任者の多い、インドネシアジャカルタに滞在する日本人女性に向けての支援を通して、遠隔支援システムの構築を目指している。 2019年度は、2018年度に現地に赴いて実施した対面式によるインタビュー調査(14名)の結果について、質的統合法の手法を用い、同研究方法の専門家を招きスーパーバイズを受けながら分析を進め、インドネシアの首都ジャカルタで暮らす日本人の母親の育児への思いを明らかにした。第一報として、インタビュー対象者のうち、在住期間が3年未満の女性6名について分析し、【現地生活への不適応感】と【現地医療への不安・不信感】の2つの側面で子育ての難しさを感じていること、それゆえ【母親たちの自助努力の取り組み】と【日本からの公的支援への期待】の2つの側面からの現実への対処の必要性を感じていた。このような子育ての難しさを感じながらも、反面では、【現地生活への適応感】を抱き、【異国経験のメリット・デメリット感】を抱いていることが明らかになった。これらについては、23thEAST ASIAN FORUM OF NURSING SCHOLARSで発表した。 続いて、次の研究段階として、ジャカルタに在住の日本人女性に対するWEB調査を計画した。インタビューによる質的研究で得た成果を量的に明らかにしたいと考え、倫理審査の承認を得て、現地の自助グループ代表者に調査依頼した。その後、2020年1月ごろより発生した新型コロナウイルス感染症の影響で、調査対象者への依頼は一時中断している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
インタビューによる質的研究で得た成果を量的に明らかにしたいと考えWEB調査を計画し、倫理審査の承認を得たものの、2020年1月ごろより発生した新型コロナウイルス感染症の問題で、対象者の置かれている状況が非常に変化してしまったため。
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今後の研究の推進方策 |
WEB調査については、新型コロナ感染症の問題が収まるのを待って実施する予定である。 また、介入調査については、これまでSkypeおよびfacetimeを用いて、個人や集団に対する相談・指導を予定していた。しかし、集合することの難しさなどもあるため、オンライン会議ツール(ZOOMなど)を用い、それぞれの住居からアクセスし、母親学級・子育て相談会などを実施し、その効果を検証していく方向で研究を進めることを考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年度末に予定していた渡航計画が新型コロナ感染症によって中止になったため、生じた。2020年度には、遠隔支援計画の見直しを行い、介入計画の変更に伴う費用に充填する予定である。
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