研究課題/領域番号 |
18K10427
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 群馬大学 (2020-2021) 群馬県立県民健康科学大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
林 はるみ 群馬大学, ダイバーシティ推進センター, 教授 (80529397)
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研究分担者 |
宮坂 道夫 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30282619)
日比野 由利 金沢大学, 医学系, 助教 (40362008)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 卵子提供 / テリング / 生殖補助医療 / 夫婦 / 多様な家族 / ドナー |
研究成果の概要 |
卵子提供で子どもが生まれた夫婦、卵子提供する予定の夫婦と妻3名の合計13名にインタビューを実施した。子どもにテリングしない夫婦の中には、日本で許容されていない治療をしたため負い目に感じている者がいた。テリングしない理由は、日本は多様な家族を受け入れる環境がないため、事実を知った子どもが苦悩することを心配するからだった。テリングする夫婦は、子どもが成長していく中で卵子提供で生まれたことをどのように受け入れるか少なからず不安を抱いていた。また、ドナー情報が十分になく、子どもはドナーと会うことができないことをどのように伝えるとよいか悩んでいた。テリングするかどうか夫婦間の考えは一致していた。
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自由記述の分野 |
生涯発達看護学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義は、研究協力者の確保が極めて難しく当事者に関する調査研究の蓄積がほとんどない中、日本人夫婦のテリングに関する認識等を把握できたことは学術的意義がある。 社会的意義は、第三者が介在する不妊治療には様々な課題があるが、その一つに生まれてくる子どもの出自を知る権利がある。子どもにとってテリングの有無はアイデンティティにも影響するが夫婦にとって意思決定が必要となる、日本の社会や文化的背景の中で日本人夫婦はテリングについてどのように認識しているか等を調査できたことは、テリングのサポート方法だけでなく、卵子提供を選択した夫婦への支援を検討するうえで重要な基礎資料となる。
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