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2018 年度 実施状況報告書

『離島の子育て“届ける”支援プロジェクト』 ~村・医・学連携システムの構築~

研究課題

研究課題/領域番号 18K10439
研究機関名桜大学

研究代表者

小柳 弘恵  名桜大学, 健康科学部, 助教 (10782401)

研究分担者 清水 かおり (比嘉かおり)  名桜大学, 健康科学部, 上級准教授 (10284663)
鶴巻 陽子  名桜大学, 健康科学部, 准教授 (80710128)
比嘉 憲枝  名桜大学, 健康科学部, 上級准教授 (40326509)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード子育て支援 / 産後ケア / 離島 / 母子保健 / 官学連携
研究実績の概要

本研究の目的は、沖縄県北部(以下、北部とする)の離島に居住する女性と家族が妊娠期から育児期に感じている困難感や求めている支援を明らかにし、離島での『子育て包括支援センター』の整備に向けて、村と診療所の母体である県立病院と大学との連携による子育て支援システムを検討することである。3年計画の骨子は、離島に共住する妊産褥婦のニーズ把握、北部地域の人材育成、村・医・学連携システムの検討の3つである。
初年度は、以下の3点を実施した。
【北部離島に居住する妊産褥婦のニーズの把握】育児相談や健診の機会を利用し、離島の母親が困っていること、ほしい支援について聞き取りを行った。診療所の医師や役場の保健師の関りには満足しているが、島には助産師がいないので母乳育児に関する疑問や乳房トラブルへの対処法は、ピアや実母・義母からの助言やインターネットが情報源になっていた。身近な支援者や保健師に母乳育児に関する最新の知見を知ってもらうことが望ましい。
【他県の妊娠・出産包括支援モデル事業の視察】都市部の産後ケアセンターを視察し、利用者のニーズ、料金設定、自己負担金額の算定根拠等の聞き取りを行った。経済状況や家族形態等社会的背景は異なるが、利用者のニーズ特に初産婦が母乳育児や赤ちゃんへの対応に困っている点は共通であることが明らかになった。よって、産後ケアを利用しやすい料金設定にする必要がある。次に、北部離島と状況の似ている他県離島を視察し、周産期・母子保健の現状と課題、人材・財源確保の工夫等についてフィールドワークを行った。複数の町村が協力している広域連合立の病院であるので、医師や助産師の多くが地元の出身であり、「島での出産を何とか守らなければ!」という思いと、島で出産出来るように妊婦のセルフケア能力を引き出そう関わる助産師の意識があった。
【人材育成】専門職と母親を対象に、各々母乳育児の研修を数回実施した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度に計画していたことは概ね実施できている。

今後の研究の推進方策

31年度は、昨年度の視察、フィールドワークで得た内容をまとめる。
また、引き続き現任教育、人材育成を目的に研修を開催する。特に本年度は、厚生労働省が2020年を目標に産後ケア事業の整備を努力義務としているので、周産期のメンタルヘルス、保健師と助産師の連携、産科施設の助産師が地域へ活動の場を拡大するために有効な研修などを実施する。
さらに、離島の診療所への医師の派遣元である県立病院と連携し、離島巡回母子支援の実現に向けた調整、リソースの整備に取り組む。

次年度使用額が生じた理由

初年度に計画していた離島の視察が、当初3名で計画していたところ、日程の関係で2名になり旅程も短縮されたため、総額が少なかった。
31年度は、北部離島で健康教育や産後の支援などを実施するための物品購入の予算を多く充てたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] A村の乳幼児をもつ母親が抱くへき地での妊娠・出産・育児に対する思い2019

    • 著者名/発表者名
      小柳 弘恵,清水 かおり,鶴巻 陽子,比嘉 憲枝
    • 雑誌名

      名桜大学紀要

      巻: 24 ページ: 57~67

    • 査読あり

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公開日: 2019-12-27  

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