研究課題/領域番号 |
18K10445
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
古屋 悦世 北里大学, 看護学部, 助教 (00458754)
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研究分担者 |
小島 ひで子 北里大学, 看護学部, 教授 (50433719)
辻 佐恵子 北里大学, 看護学部, 講師 (70422889)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | きょうだい / 在宅重症障害児 |
研究実績の概要 |
本年度研究目的は在宅重症児の養育者を対象に、きょうだいをテーマにした養育者交流プログラムを実施し、その有用性を評価することであったが、研究代表者の育児休暇取得に伴い、本年度1年間の研究期間は一時中断となった。そのため、本年度は研究活動がおこなわれていない。 これまで、研究協力者との打ち合わせをおこない、予定していた養育者交流プログラム(2回)についての具体的内容の確認をおこなった。その内容は、ピアサポートプログラムを基本にきょうだいの特徴と関わりについて学び合う場の提供を目的とする。話し合うテーマは、「日頃のきょうだいとの関わり」、「きょうだいのよいところ」とし、プログラムを通して、きょうだいとの関係を客観視できるように関わる。さらに、きょうだいの特徴と次年度開催予定としているきょうだい会に関する情報提供をしていく。 評価は、プログラム終了毎に、テーマ、開催場所と日時、時間配分、参加して印象に残っていることに関するアンケートを4件法で実施する。プログラム最終回時に、本プログラムに参加して、きょうだいへの関わりや態度で変化したこと、きょうだいのことで新しく気がついたことについて、グループインタビュー調査をおこなう。分析には、質的データ分析ソフトQDAを使用する。アンケートとグループインタビュー両者の分析結果を統合し、プログラム前後で養育者のきょうだいに対する関わりの変化明らかにしていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度の研究目的は在宅重症児の養育者を対象に、きょうだいをテーマにした養育者交流プログラムを実施し、その有用性を評価することであった。しかし、2018年度10月より研究代表者の産前産後休暇と育児休暇となり、研究を2019年度(2020年3月)まで中断した。その間、研究遂行ができておらず、遅れている。そのため、研究期間を1年間延長し、遅れている研究計画を2020年度に実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者が中心となり定期的にメール会議を開催し、研究分担者ときょうだい支援実践者である研究協力者の意見を反映させ研究遂行を下記の通りにおこなっていく。 1)2020年度は、2018年度に実施予定であった養育者交流プログラムの実施と評価を行う。養育者交流プログラム実施に向けて倫理審査申請と承認手続きをおこなっていく(2020年4月-2020年6月)。研究対象者は在宅重症児ときょうだい児の養育者とし、本学関連施設利用者より公募する。研究参加者5~6名を1単位とする2~3グループを編成し、ファシリテーターを各グループに1名配置する。ファシリテーターと在宅重症児のプログラム運営や保育をサポートする学生スタッフを対象にきょうだいがもつ特有な思いと、養育者交流プログラム内容に関する講習会を開催する(2020年7-8月)。プログラムを2回実践し、評価する(2020年8月-2021年7月)。 2)2021年度と2022年度は、学童期児童を対象にした在宅重症児 のきょうだい支援プログラム案の有用性を明らかにすることを目的とし、きょうだい児支援プログラム(3回)を実施する。 3)最終年度にあたる2022年度では、年度前半にきょうだい児支援プログラムの評価をアンケートによる結果とインタビューによる質的結果を統合しておこなう。その後、養育者ときょうだい児の介入プログラム有用性について研究者間で検討し 、両者を統合した在宅重症児のきょうだい支援プログラム構築を目指す。年度後半では、在宅重症児のきょうだい支援プログラムは、冊子の作成、Face Bookとホームページの立ち上げ、論文投稿により結果の公表と、研究成果の発信をおこなう。
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次年度使用額が生じた理由 |
産前産後休暇と育児休暇に伴い1年半の研究期間延長の申請をおこない、研究遂行が大幅に遅れている状況である。2020年度は2018年度計画していた研究をおこなうので、2018年度交付金と2020年度の交付金を合わせて研究を実施していく予定である。
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