研究課題/領域番号 |
18K10454
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研究機関 | 梅花女子大学 |
研究代表者 |
東本 幸代 梅花女子大学, 看護保健学部, 助教 (00804882)
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研究分担者 |
本間 裕子 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (50270054)
町浦 美智子 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (70135739)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 妊娠期 / 睡眠 / 睡眠健康教育 / セルフモニタリング |
研究実績の概要 |
本研究は、妊娠中期の妊婦を対象に、睡眠の質と量の向上のための睡眠健康教育とセルフモニタリングを取り入れた看護を実践し、妊娠後期にその効果を検証することを目的とした。対象は、妊娠中期の合併症のない初産婦とし、便宜的標本抽出により対象を選定、2群の非ランダム化比較試験を行った。カルテより妊婦の属性、質問紙より生活習慣のデータ収集を行い、睡眠の評価指標にはピッツバーグ睡眠質問票 (Pittsburgh Sleep Quality Index:PSQI)・日本語版エプワース眠気尺度 (Japanese version of the Epworth Sleep Scale:JESS)・アクチグラフィを用いた。データ収集時期は、妊娠中期(妊娠22~26週)と後期(妊娠32~36週)とし、介入群は中期のデータ収集後、睡眠健康教育と睡眠・睡眠健康行動の記入式のセルフモニタリングを6週間実施した。介入効果の検証には、Mann Whitney U検定を行った。その結果、分析対象は対照群18名、介入群15名で、PSQI総合得点の中央値は、対照群で中期5、後期6、介入群で中期5、後期5、JESSは対照群で中期11、後期9、介入群で中期11、後期10であった。両群とも妊娠中期と後期で睡眠の変化はなく、介入による睡眠改善の効果はなかった。しかし、介入群は対照群に比べ、睡眠健康行動である朝の光刺激 (p=.039)と日中の活動促進 (p=.016)の実行率が有意に上昇した。 介入による睡眠改善の効果はなかったが、朝の光刺激と日中の活動の行動が変化したことから、睡眠健康教育とセルフモニタリングは、睡眠健康行動を促進することが示唆された。今後は介入内容を検討し、対象者数を増やすなどの研究が必要である。妊婦の睡眠健康支援においては、セルフモニタリングの継続的で丁寧な支援が重要であると考えられた。
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