研究課題/領域番号 |
18K10459
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大久保 功子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (20194102)
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研究分担者 |
岡光 基子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (20285448)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 新生児 / NICU / 看護師 / 熟練 / 日常生活援助 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、NICUにおける熟練看護師の技の解明である。そのために、混合研究法を用いて研究を進めている。質的には非構造化インタビューに基づく内容分析を用いる。量的には、ブラゼルトン新生児行動評価および新生児個別的発達ケアプログラムの観察項目による観察に取り組み、それを元に教育プログラムを開発する予定である。 現在までに、質的研究法による取り組みにおいて、施設内倫理審査の承認を受け、NICUにおける熟練看護師5名に対するインタビューを終えた。すべての逐語録の作成も終え、現在内容分析を用いて、その内容を分析をしているところである。その結果を、2019年の看護科学学会で公表する予定である。今後、15名を目標に、さらに2名のインタビューを追加する予定になっている。 量的研究においては、生理学的指標のモニタリングとビデオ撮影を用いた観察研究のフィールドとの交渉を行ってきた。現在、施設内倫理審査委員会の計画書審査を終え、条件付承認となって研究フィールドでの倫理審査の結果待ちになっている。また、その生理学的指標のうちのひとつである行動観察指標の研究者レベルでの獲得を目指して、新生児行動評価の研修を受けた。その後、研究者レベルでの資格獲得を目指して、10例の新生児の行動観察を行い報告書を提出した。その結果を受けて、これからは観察研究の許可の得られたフィールドで、新生児行動観察の研究者レベルの試験を受け、その資格を獲得する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
左手首と小指を骨折するという研究者の大怪我によって、新生児の行動観察データの分析にかかるトレーニングが遅れた。 観察フィールドの管理者の交代によって、倫理審査にいたるまでの手続きが今までの4倍ほど時間がかかってしまい、遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
1.研究協力者を1人(できればもう1人)増やすとともに、インタビューイーの獲得と実施に鋭意努力する 2.フィールドでの倫理審査を受け、早急にIRBの倫理審査から承認を得る 3.8月までに、新生児の観察データの蓄積と分析をスタートさせる。 4.研究者レベルでのライセンスを獲得する。 5.現段階での結果を学会で発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していたよりも、研究が遅れているために、旅費、人件費、謝金などがずれこんだ。したがって、次年度に使用する予定である。骨折後のリハビリに思いのほか時間がかかってしまい、国際学会での発表に間に合わなくなってしまったので、その分の旅費を国内での学会に振り替えることにした。新しいフィールドを開拓して、研究協力者も増やして対応する予定なので、今年度の支出は増える予定である。
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