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2018 年度 実施状況報告書

正期産期の血圧の安定につながる妊婦の水とくらしに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K10480
研究機関天使大学

研究代表者

中田 かおり  天使大学, 看護栄養学部, 教授 (70469980)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード妊婦 / 高血圧 / 体水分 / 健康管理 / 女性の健康
研究実績の概要

本研究の目的は、妊娠後期の血圧の安定につながる母体の体水分や循環動態に影響を及ぼす日常生活行動を探索することによって、明らかな病理的な経過を伴わない正期産期の血圧上昇の予防に寄与する知見を得ることである。
本年度は、研究方法の検討を行うため、妊婦の体水分や妊娠期の血圧上昇に関連して、現在までどのような研究やケアが行われているか、文献検討とヒアリングを通して情報収集を行った。情報収集は、産科・助産学領域だけではなく、性差医学、周産期・新生児学、健康・スポーツ医学などの関連領域で幅広く行った。妊娠中の高血圧は妊婦の約10%、妊娠高血圧腎症(pre-eclampsia: PE)は単胎妊娠の約3%が発症するといわれている。しかし、妊娠中の血圧上昇の臨床像は多様で、その病因は複合的である。中でもPEの病態に血管新生因子(angiogenic factors)が関連していることが分かっており、PEの早期診断に関する研究では、血管新生因子の一つである胎盤成長因子(placental growth factor: PIGF)の血中濃度の測定がPEの早期診断につながる、との報告がある。しかし、その値がPEを発症する妊婦で低下する機序は不明である。長期的な女性の健康、性差医療の観点からも、エストロゲンの血管拡張反応への関与、将来の循環器疾患発症との関連から妊娠中の血圧管理の重要性、若い女性を対象とした健康管理能力向上の必要性が産科領域以外の専門家からも注目されている。そのため、本研究で収集すべきデータの項目やデータ収集の時期・方法を具体化するために関連領域の研究成果を幅広く吟味し、研究方法を具体化しているところである。
今後は、早急に研究計画書をとりまとめ、倫理審査の承認を経てパイロットスタディを開始し、本調査に向けた具体的な準備を開始する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本年度は、文献検討や産科領域以外の学会発表等を含めた情報収集と収集した情報の統合に予想以上の時間を要した。現在、研究計画を具体化し、倫理審査の準備をすすめているところである。

今後の研究の推進方策

倫理審査の承認を経てパイロットスタディを実施し、研究計画を完成して、本調査を開始する予定である。パイロットスタディでは、データ収集と平行してデータが一定量収集できたところで分析を行い、対象数を含めた研究方法の見直しと必要な修正を行う。

次年度使用額が生じた理由

本年度は、パイロットスタディを開始できなかった。そのため、データ収集に伴う謝金・謝品費、研究補助者への人件費・謝金、データ管理のための物品費、研究方法を具体化するための外部専門家やアドバイザー等との交流・会議のための会議費、旅費が未使用となった。
次年度は、データ収集にかかる研究補助者への人件費、研究参加者・協力施設への謝品費用、パイロットスタディの分析、研究計画の調整・打ち合わせにかかる会議費、旅費の支出が見込まれるため、約220万円の研究費を使用する見込みである。データ収集にかかる人件費・謝金として約150万円、研究協力者への謝品約20万円、データ収集・管理のための器材購入費として約10万円、国内外の研究者へのコンサルテーションや研究者との意見交換のための学会等参加費用として約30万円、その他会議費・消耗品等で約10万円の使用を予定している。

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公開日: 2019-12-27  

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