妊娠34週以降の血圧の上昇(遅発型)は、その明らかな発症機序が不明であるため予防が難しい。そこで本研究では、その徴候をとらえるための調査項目を抽出した。調査項目は、妊婦健康診査で測定・評価が可能な母体の循環動態に関連する検査値・測定値と、妊婦からの聴取が可能な日常生活行動に関する質問で構成した。調査項目と調査方法の精選のため、妊娠後期の健康な女性を対象とした、構造化面接調査と診療録レビューを実施した。正期産期の血圧の安定につながるケアの開発に向けて現在は、正期産期の血圧の上昇との関連を示唆する臨床的な要因の特定に向けた大規模調査を計画中である。
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