研究課題/領域番号 |
18K10481
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研究機関 | 高崎健康福祉大学 |
研究代表者 |
大石 時子 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 教授 (90331470)
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研究分担者 |
古谷 健一 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 産科婦人科学, 教授 (20538706)
河内 浩美 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 講師 (60387321) [辞退]
笹 秀典 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 産科婦人科学, 准教授 (70531200)
西岡 笑子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, その他, 教授 (70550797)
Hanley Sharon 北海道大学, 医学研究院, 特任講師 (80529412)
三上 由美子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, その他, 講師 (60760113)
坂本 めぐみ 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, その他, 准教授 (50279577) [辞退]
高野 政志 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 腫瘍化学療法部, 准教授 (20505375)
宮本 守員 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 産科婦人科学, 講師 (90738923)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | パップ スメア / 助産師 / 不適正標本 / 子宮頸がん / 子宮頸がん検診 / 研修プログラム |
研究実績の概要 |
研修プログラムに参加した助産師3名を対象に、子宮頸がんと検査の講義および演習を1時間半行なった。演習後はディスポの腟鏡を配布し、モデルで自己練習を行った後に、医師が技術チェックを行い、合格した者が実習に進んで子宮頸がん検査を行った。実習では医師が技術を一例ずつ医師評価表で評価し合格した後に、集団検診で職員を対象に従来法で検査を行った。医師評価表は検査技術の9項目の側面を4段階で評価し(合計範囲9点~36点)、全項目3点以上を合格とした。 集団検診受診者のうち書面で合意を得た52名の職員に対し、研修に合格した助産師3名が検体を採取した。医師が1例ずつ助産師の技術を評価し監督した。52名の平均年齢は46.81±8.52(34-63)歳で、未産婦17名(32.7%)、経産婦35名(67.3%)、全員が性交経験者であった。 52例の検体に不適正標本はなかった。医師が1例ずつ助産師の技術を評価した合計点は平均34.40±3.55(19.0-36.0)で高かったが、未産婦33.94±3.17、経産婦34.63±3.74であり、未産婦で低い傾向にあった(p=0.054)。 評価項目平均点は3.82±0.39点で44例(84.6%)が合格だったが、他の8例では子宮腟部を見出すのに医師の援助を要していた。しかし、医師に交代したのは2例のみであった。これらの困難事例は未産婦または帝切後か閉経後の対象者であった。 対象者の女性が、自記式質問紙で助産師の検査の、態度、技術、痛み、などの7項目を5段階で評価した(範囲7点~35点)。評価項目平均点は4.15±0.69点で女性の評価は高く、助産師が検査をすることへの肯定的な意見が自由記載に見られた。 この予備的研究を基礎に、今後対象者を増やして、研修プログラムの改善を図っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初は、2年目に実際の研修プログラムを実施する予定であったが、外国の資料がweb上などからも収集できたため、英国への情報収集の時間をかけずに、プログラムを作成し予備的に実施することができた。その結果、予備的プログラムの改善点もわかったため、よりよいプログラムへと発展させるため、対象者を増やして研究を継続していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
1.3人の助産師の参加で少なったことから、参加助産師を増やす。 2.演習の内容に、未経産やCS後、または閉経者のように、膣が固い場合の対処方法を追加する 3.実習に入る前に困難事例への対処方法を目的意識的に見学する 4.実習の例数を増やし、実際に困難に出会った場合にどのように対処するのかを目的意識的に学ぶ
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画では、1年目に英国研修を行い情報収集し、2年目に研修プログラムを実施する計画であったが、情報収集はweb上でも可能であり、1年目にはpilot studyとしての研究が実施できため、英国視察の経費が1年目はかからなかった。2年目には、pilot studyの成果を生かし、研修プログラムの改善を行い、参加助産師の数を増やして、研修プログラムの検証につなげていく。
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