研究課題/領域番号 |
18K10485
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研究機関 | 共立女子大学 |
研究代表者 |
西田 志穗 共立女子大学, 看護学部, 教授 (60409802)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 小児救急看護 / 小児救急外来 / 養育支援 / 虐待対応 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、小児プライマリケアの視点にもとづく小児救急看護実践ガイドの開発を行うことである。救急外来では、身体的な緊急度をもとにして治療の優先度を決定するために、「緊急度判定支援システム」(以下、JTASとする)によるトリアージが機能している。しかし、養育に課題がある場合の判定は困難なため、JTASとは別に、子どもの育ちや家族の養育状況を判断する実践の構築が不可欠である。 開発のプロセスは、まず2つのガイドを作成し、次にパイロットスタディを経て両ガイドを連動させ、統合した実践ガイドとして機能するものとする。 これまでの経過をもとに、小児救急外来のトリアージでの子どもの家庭状況や親の育児状況に関する情報を、システマティックに、かつ短時間で収集できるフォーマットの作成に着手している。使用時の手引とともに実践のガイドとなるものとする。トリアージ時点で使用できるものを基本とし、救急外来受診と母親の不安は関連があることから、非緊急の症状での受診にも使用できるものである。これまでのトリアージでの項目には載りにくかった、子どもの状態が安寧かどうか、また親の安寧についても確認できるものを目指している。視点となるものが「安寧」などのように、観察者の主観が影響しやすい内容が多いことから、より行動レベルでの視点となる用語を用いた説明が必要となっている。 今後はこのガイドの妥当性の検証を行い、実際のパイロット実践を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の蔓延により、臨床での研究遂行がまったく不可能となった。 当初計画からの変更を余儀なくされている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症に関連し、医療施設へのアクセスが極端に制限されている。実際にフィールドに出向かなくても良い方法や、パイロット研究の実施に協力が可能な医療施設のスタッフを募るなど、調整を図る必要がある。 当初予定と同等の成果が挙げられるような具体的な修正を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
補助事業期間延長により、最終年度の内容をすべて次年度に繰り越すこととする。
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