コロナ禍の影響で、1年研究期間を延長したので、本年度(4年目)が最終年度となる。データ収集は3年目までとし、本年度は研究成果のまとめを行った。 3年目に学会発表した課題については、事例を追加した論文を投稿し、3つのツールの最終段階ツールとしていた選択肢整理シートについてまとめたものが、「不妊治療過程における意思決定支援ツールとしての「選択肢整理シート」活用の検討」として、日本不妊カウンセリング学会誌に原著論文として受領された。(掲載は2022年4月発行号)結果として、選択肢整理シート活用の有効性が示唆されたが、8事例の検討であり、本シート活用に至るまでの過程で、場合によってはもう一段階置く必要性も示唆され、今後と課題とした。 また、研究の最終目的としていた3つのツールを一連のものとして順番に行う方式について、「不妊治療の選択・終結過程における意思決定支援カウンセリングツールの開発」として富山福祉短期大学の共創福祉に投稿し、受領、掲載された。なお、最終的に3つのツールを実施できたのが5例であったため、実践報告として投稿した。結果として、3つのツールをこの順で実施することの有効性が示唆されたが、ツール2と3の順については、対象の希望に合わせて検討する必要性も示唆されたので、今後の実践でさらに検討したい。 その後、研究成果を研究協力者チームで共有し、意見交換を行って研究の最終段階のまとめとした。さらに、被験者のうち、同意書を取る際に研究結果の概要を希望された8名にたいし、研究結果の概要と考察をまとめたものを送付し、本研究終了とした。
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