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2020 年度 実施状況報告書

精神疾患の親をもつ思春期の子どもの健やかな育成支援プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K10493
研究機関佛教大学

研究代表者

田野中 恭子  佛教大学, 保健医療技術学部, 准教授 (50460689)

研究分担者 甘佐 京子  滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (70331650)
土田 幸子  鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 准教授 (90362342)
佐藤 純  京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 准教授 (90445966)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード精神疾患の親をもつ子ども / 精神疾患の親 / 精神疾患 / 精神障害 / 子ども
研究実績の概要

精神疾患の親がいる思春期の子どもの育成支援プログラムの開発を目的とし、以下の3点について研究を進めた。
1.思春期向けの情報誌の開発:ドイツの児童専門書「Sonnige Traurigtage Ein Kinderfachbuch fuea Kinder psychisch kranker Eltern」(悲しいけど、青空の日~親がこころの病気の子どもたちへ)を2020年6月に翻訳出版した。またコロナ禍で、子ども達が学校や書店で本を手に取る機会が少ないと考え、専門書の概要とメッセージを含めた動画を作成し、YouTubeにUpした結果、視聴回数3,000回(2021年5月10日現在)を超えた。

2.教員啓発研修の開催:教員免許更新講習会「こころの不調を抱える保護者と育てられる子ども-理解と対応-」は対面での実施が困難となり、オンライン1回、27名の教員に対して行った。講習会後、アンケート調査を実施し、22名の有効回答を得た。質問「保護者および子どもの理解が深まったか」に対して、「そう思う」68.2%、「ややそう思う」31.8%、「子どもへの対応についての理解は深まったか」については、「そう思う」77.3%、「ややそう思う」22.7%との結果が得られた。概ね理解を深めることができたと考える。オンラインではあったが、グループでのロールプレイも組み合わせながら、今後も講習会を実施できることが確認できた。

3.精神疾患の親をもつ子どもが感じた支え:精神疾患の親をもつ子ども10名から協力を得て、子どもが助けと感じた支えについて質的データ分析結果をまとめ、雑誌に投稿、受理された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

思春期向けの情報誌に関して、ドイツの児童専門書の翻訳出版ができた。教員啓発研修についてはコロナ禍でオンライン実施に変更したが、介入前後の評価を把握できなかったため、進捗状況を「やや遅れている」とした。

今後の研究の推進方策

1.思春期向け情報誌については、これまでの研究成果「当該の子どもの困難と支えとなったこと」をもとに、冊子を作成する。
2.教員免許更新講習会については、これまでの研修内容とアンケート結果をもとに、研修プログラム・研究デザインを検討する。対象群に対して介入前後の評価を行い、結果を学会に発表する。

次年度使用額が生じた理由

研究1「思春期向け情報誌の作成」に関連して、研究者3名で欧州を訪問し、「精神疾患の親をもつ思春期向け情報誌」を制作している団体を訪問予定であったが、コロナ禍で海外出張が難しく旅費を使用しなかったため、次年度使用額が生じた。冊子制作、研究2「教員研修」の介入結果集計費等に使用予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Helpful resources recognized by adult children of parents with a mental illness in Japan2021

    • 著者名/発表者名
      Tanonaka Kyoko、Endo Yoshimi
    • 雑誌名

      Japan Journal of Nursing Science

      巻: ー ページ: ー

    • DOI

      10.1111/jjns.12416

    • 査読あり
  • [学会発表] 精神疾患のある親とその子ども-親子の支援と「絵本」の活用2020

    • 著者名/発表者名
      長沼葉月、北野陽子、細尾ちあき、田野中恭子、上野里絵
    • 学会等名
      日本家族療法学会第37回大会
  • [学会発表] 大会企画シンポジウム「ケアする人のケア」2020

    • 著者名/発表者名
      藤澤大介、石川博康、佐藤純、田野中恭子、田島美幸、大江美佐里
    • 学会等名
      第20回日本認知療法・認知行動療法学会
  • [図書] 悲しいけど、青空の日 親がこころの病気になった子どもたちへ2020

    • 著者名/発表者名
      シュリン・ホーマイヤー著、田野中恭子訳
    • 総ページ数
      136
    • 出版者
      サウザンブックス社
    • ISBN
      978-4-909125-20-0
  • [備考] 動画「悲しいけど、青空の日 親がこころの病気になった子どもたちへ」

    • URL

      https://www.youtube.com/watch?v=m-JaWohaUsQ

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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