研究課題/領域番号 |
18K10500
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
山上 徹也 群馬大学, 大学院保健学研究科, 准教授 (60505816)
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研究分担者 |
田中 繁弥 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 助教 (80779942)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 認知症予防 / 日常生活歩行 / フレイル |
研究実績の概要 |
初期評価 (2019年)に参加した94名の地域在住高齢者を対象者に再調査 (2022年)を実施した。再調査の参加者は57名で、追跡率は60.6%であった。調査項目は2019年調査と同様に、健康状態に関するアンケート、認知機能 (動物名想起テスト)、身体機能 (握力、片足立ち保持時間、前方リーチテスト、5回立ち座りテスト)を実施し、歩行評価として実験室5m歩行をシート式足圧接地足跡計測装置 (ウオークway;MW-1000,アニマ社)を用いて、生活歩行をiPod-touchのヘルスケアアプリを用いて1週間測定した。先行研究に従って、動物名想起テスト13点以上を健常、12点低下を認知機能低下とした。動物名想起テストの結果は2019年:10.3±3.0点、2022年:10.4±2.7点でほぼ同様の結果であった。追跡期間中に認知機能の低下を認めたものは、30名 (52.6%)であった。認知機能維持者と低下者の初期評価時の歩行評価結果は、実験室歩行が維持:速度145.3±23.8cm/sec、ストライド133.7±11.6cm、低下: 速度137.3±25.6cm/sec、ストライド125.5±16.9cm、日常生活歩行が維持:速度73.8±21.7cm/sec、歩幅57.2±7.1cm、低下:速度66.4±20.8cm/sec、歩幅54.6±8.0cmと、実験室歩行、日常生活歩行ともに、認知機能低下者は初期評価時にすでに歩行速度、歩幅の減少を認めている可能性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ感染症拡大により、追跡調査の実施ができず、予定より遅れて追跡調査を実施した。
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今後の研究の推進方策 |
現状では記述統計結果に止まっているため、今後、認知機能維持群と比較して低下群の初期評価の歩行評価結果が統計学的に有意に低値を示すのか検討予定。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナで十分な調査が実施できなかった。本年度追跡調査を実施できたため、来年度データの入力、解析、公表などを行う予定。
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