研究課題/領域番号 |
18K10505
|
研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
山本 恵美子 愛知医科大学, 看護学部, 准教授 (50464128)
|
研究分担者 |
田中 共子 岡山大学, 社会文化科学学域, 教授 (40227153)
畠中 香織 梅花女子大学, 看護保健学部, 准教授 (40756227)
兵藤 好美 岡山大学, ヘルスシステム統合科学研究科, 教授 (90151555) [辞退]
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 多職種連携 / 医療安全教育 / 介護施設 / ポジティブ心理学 / 看護師 / 介護士 |
研究実績の概要 |
2023 年度は,多種連携による介護安全に向けた介護実践に焦点化した面接調査を実施できた。加えて,介護事業所で働く看護職や介護職の特性の強みや仕事の意味に対する認識を測定し,これらの調査結果を経て「多職種連携強みカルタ」を開発し,試行的に介入研究へと展開することができた。まず,介護施設における安全文化の構築に向けては,話しやすい職場環境と円滑な情報共有への意識的な努力が示された。介護安全を目指すための連携力には,役割行動に努める中で各自が強みを活かして取り組むことが基盤となっていた。そこで,介護事業所で働く看護職や介護職の特性の強み(CST-24)や仕事の意味(ME-Work)に対する認識を測定し,主観的幸福感との関連について質問紙調査を実施した。中核的な強みには「勇気」「希望」などがあり,利用者支援に向け,「勇気」や「希望」をもって仕事に励む姿勢が介護分野の仕事には重要であった。これらの強みの活用が,自身の役割と一致した時に,他者の暮らしを豊かにできるという仕事の評価をもたらし,幸福感に関連することへの示唆を得た。次に,これまでの面接調査と質問紙調査をふまえ,個人のもつ強みの活用法を学ぶための教材として,「多職種連携強みカルタ」を開発した。今回は,より多職種連携が必要な地域で暮らす人々の介護を支える多職種を対象に,介入研究を実施した。研修効果としては,多職種連携に対する強みの認識を高めることが明らかとなり,「多職種連携強みカルタ」の有効性が示された。当初計画していた介護安全力の測定ツールは,項目の精選に時間を要し予備調査に留まったが,介護ケア現場の安全に向け,強みを認識するための研修プログラムとして試作し介入研究を実施することができた。他、海外や国内学会にて研究成果を発表し,看護,介護分野で働く人々の安全行動に関する対応策やその課題について,情報や知見を得ることができた。
|