研究課題/領域番号 |
18K10508
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研究機関 | 新潟県立看護大学 |
研究代表者 |
小野 幸子 新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (70204237)
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研究分担者 |
山崎 尚美 (平木尚美) 畿央大学, 健康科学部, 教授 (10425093)
原 等子 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (30302003)
河原畑 尚美 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (50511622)
東條 紀子 新潟県立看護大学, 看護学部, 助教 (70816959)
坪井 桂子 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (80335588)
大口 洋子 新潟県立看護大学, 看護学部, 助教 (80816984)
大倉 由貴 新潟県立看護大学, 看護学部, 助教 (90770446)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 高齢者支援 / 高齢者ケア施設 / 特別養護老人ホーム / 看護基礎教育 / 多職種連携・協働教育 |
研究実績の概要 |
当初の計画通り、2019年8月20日~22日(3日間)に多職種の学生を募り、「つまり地域多職種協働セミナー2019」を実施した。2018年度のセミナー終了直後より、実施結果の評価をし、課題を検討して、2019年度の企画に反映させた。特に2018年度よりも、より多職種の学生の参加獲得のため、県内の保健医療福祉系の各種専門学校や大学に案内チラシを配布するとともに、スノーボール方式で教員を紹介してもらい、電話で本セミナーの趣旨・内容・方法などを説明をして学生への案内・参加を依頼した。その結果、医学生4名、歯科医学生2名、薬剤師の学生2名、保健師・看護師の学生7名、介護福祉士の学生3名、理学療法士の学生2名、歯科衛生士の学生2名、建築士の学生2名(総数24名)確保できた。これらの学生を多職種で構成する4グループに編成し、研修施設も2018年度の2ヶ所から4か所に増やした。また、研修会は、全体講義を減らして各グループで活動を強化した。具体的には特養研修施設入居中の認知症高齢者を対象に直接接し(面接や可能な範囲のケアへの参画や多職種の説明や討議)、最期までその人らしく健康的生活を送ることができるようにするために各職種の学生の役割の観点から医療・ケアの必要性と具体的な内容・方法、及び多職種の連携・協働の必要性と具体的な内容・方法を検討するグループ活動の時間を増大して実施し、全体討議に繋げた。その結果、各学生とも自教育機関における多職種連携教育は講義や紙上事例の検討にとどまっているが、本研修会の実在高齢者を対象に直接的面談やケアの見学・参画を通じて、認知症対象者の理解の深化、必要かつ適切な医療・ケアの提供には多職種連携・協働が必須であること、各専門職者の役割の明確化、自己の専門職としての学修強化の必要性を見出していた。また全体討議を通じて、医療・ケアの視野が広がったなどの好評価を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本学の学士課程における4年次生の実習施設である特別養護老人ホーム「三好園」の理事が、妻有地域包括ケア研究会の理事長の任にあり、妻有地域における本研修施設の確保に協力が得られやすいこと、この理事長をゲートキーパに研修会におけるつまり地域包括研究会と本学研究者の役割を明確にしたこと、2018年度の研修の評価結果から課題を整理して取組みを推進したこと、とりわけ、研究分担者に限らず、県内の保健医療福祉の教育機関の教授・准教授および保健医療福祉施設の院長・施設長等を2019年度の企画検討会への参加を依頼して、本研修を成功裡にするための検討を進めたこと、研修日3日間の可能な日時にこの検討会に参画した教職員の参加を依頼したこと、参加教職員や学生に配布する研修資料の充実を図ったこと、各グループワークにおいて研究分担者や検討会参加した教職員をファシリテーターとしての役割を担ってもらったこと、また、ファシリテーターの役割として、推進役というより学生が本研修会の目的を理解して、自己の知識・技術・態度を駆使するとともに、思考・感情を自由に表現できることを重視し、学生の主体性を重視した対応として周知徹底し、ファシリテータの関りを統一したこと、最終日の午後、学生には3日間の体験を通じて得た学修内容と今後課題、参加教職員には3日間の動向を通じて、また各グループの成果発表と全体討議を通じての感想などの発表を実施し、振り返りの研修も入れたことなどである。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、特養を拠点にした多職種連携協働の研修会を実際に3年間にわたって企画・運営し、その実践結果を通じて評価・修正しつつ、本研究目的を達成するものである。2019年に2018年度実施・評価から課題を明確化して改善策を講じることによって、概ねその研修方法は目的達成上、適切であった評価し得るが、各グループの参加学生の多職種のばらつきや最終日の発表会や全体討議のあり方など、課題を残している。そのため、それらの課題への取り組みを通じて、本研究目的の達成に向けて取組みたいと考えている。そこで3年目の2020年度、既に2020年8月18日~20日の3日間の研修会を実施する計画で、県内の保健医療教育機関や保健医療福祉施設にチラシを配布した。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大予防の観点から、3密の予防策を含む新たな生活様式の確立が求められている。そのため、研修施設や研修協力教職員などとの事前にち合わせが現時点で1回しか実施できず、かつ、この研修会自体が学生によるグループワークが中心となること(3密に該当)、また、医療・ケアのあり方を多職種で検討する研修対象者がコロナに罹患すると重症化しやすい高齢者であることなどから、2020年度の本研修会実施は困難と判断した。本研修会は本研究目的達成上、中核的な役割を果たすことから、2020年度は中止して、2021年に実施計画することとした。つまり、本研究の期間を来年度(2021年)まで延期する計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究目的を達成するためには、当初の研究計画通り、2020年度(実際はコロナ禍および感染予防拡大予防の観点から2021年度に延期予定)の多職種連携協働のセミナー開催が必要である。2020年度の予算は、①備品として、どこにいても会議・検討ができる遠隔による会議や検討会などを可能にするアイパッドと周辺機器、研究室内のデスクトップパソコンで遠隔での会議・検討するためのカメラとヘッドホン、ルーターなどの周辺機器、②研究分担者や協力者との会議費、③謝金として2021年度実施予定の研修会開催に向けた会議・検討会参加に伴う研究分担者や研究協力者の旅費、④2018・2019年度実施の成果発表のための学会費など、また、延期する2021年度(研修会開催)の予算として、①研修会参加者(教職員及び参加学生)に配布する資料代、②研修会におけるオリエンテーションや参加学生のグループでのまとめ・発表・全体討議のための会場費、③謝金として、研修会開催に伴う事前打ち合わせや講義・グループワークのファシリテーターの役割を担う教職員への宿泊費と旅費を含む支払い、④研修会の実施状況を紹介するための動画撮影代、⑤3年間の本研究の成果のまとめ、公表するための資料作成代と発表のための学会参加などを予算が必要である。
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