研究課題/領域番号 |
18K10509
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研究機関 | 新潟県立看護大学 |
研究代表者 |
河原畑 尚美 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (50511622)
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研究分担者 |
小野 幸子 新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (70204237)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 高齢者 / ケア倫理教育 / 看護基礎教育課程 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,急速に進む高齢化の中でより複雑・難渋化することが予測される高齢者の医療福祉におけるケアの倫理的課題に対応し得るための看護基礎教育における高齢者のケア倫理教育プログラムを開発することである.方法として①我が国の看護基礎教育課程における高齢者のケア倫理教育の現状と課題についての質問紙調査②フィンランドの看護基礎教育課程における高齢者のケア倫理教育における面接および質問紙調査③我が国の老年看護学,看護倫理学の専門家会議の開催④高齢者のケア倫理教育プログラムについてフィンランドにおける老年看護学教育・研究者との合同会議の開催を通じて看護基礎教育における高齢者のケア倫理教育プログラム検討する. 本研究では,前述した目的を達成するために,2018年度,我が国の看護基礎教育における高齢者のケア倫理教育の現状と課題についての調査,フィンランドタンペレ応用科学大学および看護基礎教育機関における面接調査を計画した.しかし,文献検討によって我が国およびフィンランドの倫理教育の課題についての概要は把握できたため,2019年度に予定していた国内での専門家会議を優先に実施し,教育プログラム試案を作成,精選したのちに最終年度にフィンランドにおける検討,調査を進めることがより本研究の目的達成につながると考え,計画を変更し,今年度は専門家会議を3回実施した.高齢者ケア倫理の基盤となり得る看護実践研究のメタ分析により,教育プログラムの試案を検討中である.2019年度は,2018年度に引き続き,教育プログラムの試案を検討し,さらに検討結果をもとに看護職への面接調査を実施し,教育プログラム試案の精選を図る.また,2020年度については,それらの結果をもとにフィンランドの研究チームとの合同会議の開催,検討された高齢者の倫理教育プログラムについてさらに精選して完成させる予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2018年度は,文献検討によって我が国およびフィンランドの倫理教育の課題についての概要を把握し,2019年度に予定していた国内での専門家会議を3回実施した.研究協力者として,高齢者看護・教育研究における専門家3名の協力を得,高齢者ケア倫理の基盤となり得る看護実践研究のメタ分析を進めている.スーパーバイズを得ながら,メタ分析に耐えうる高齢者看護実践研究論文の分析より高齢者ケアにおける倫理的課題に対するケア方法について明らかにし,高齢者ケア倫理について教育プログラムの試案を検討中である.研究方法の順序変更,メタ分析における分析方法の検討に時間を費やしているため,進捗状況としてはやや遅れている状況である.
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は,2018年度に引き続き,教育プログラムの試案を検討し,さらに検討結果をもとに看護職への面接調査を実施し,教育プログラム試案の精選を図る.メタ分析における分析については,分析方法を検討しながらの分析を進めていくため,引き続き高齢者看護教育・研究またメタ分析における専門家の定期的なスーパーバイズを受けながら推進する.
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次年度使用額が生じた理由 |
2018年度,我が国の看護基礎教育における高齢者のケア倫理教育の現状と課題についての調査,フィンランドタンペレ応用科学大学および看護基礎教育機関における面接調査を計画した.しかし,文献検討によって我が国およびフィンランドの倫理教育の課題についての概要は把握できたため,2019年度に予定していた国内での専門家会議を優先に実施し,教育プログラ ム試案を作成,精選したのちに最終年度にフィンランドにおける検討,調査を進めることがより本研究の目的達成につながると考え,研究方法の順序を変更したため.
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