研究課題/領域番号 |
18K10509
|
研究機関 | 新潟県立看護大学 |
研究代表者 |
河原畑 尚美 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (50511622)
|
研究分担者 |
小野 幸子 新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (70204237)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 高齢者 / ケア倫理教育 / 看護基礎教育課程 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,急速に進む高齢化の中でより複雑・難渋化することが予測される高齢者の医療福祉におけるケアの倫理的課題に対応し得るための看護基礎教育における高齢者のケア倫理教育プログラムを開発することである. 2018~2019年度,専門者会議とともに高齢者ケア倫理の基盤となり得る高齢者看護実践研究のメタ分析をすすめた.高齢者看護・教育,またメタ分析の専門家によるスーパーバイズを受けつつ,該当文献らの分析方法,および事例分析の検討した.その結果,過去の優れた看護実践研究からは,それぞれの看護の目的に沿った援助が展開されているが,そのことによって,高齢者が受ける可能性のあったハラスメントが防止されていること,つまり,ハラスメント防止ケアといえることが明らかとなってきた. 2020年度は,それらを基に倫理的課題に対応し得る具体的なケア方法としてハラスメント防止ケアとして捉えなおし,分析をすすめ,より実践的なケア方法を検討した.それらを基に,次段階の看護職への面接調査を通じて内容の検討を図ることを目標としていたが,新型コロナウィルス感染症の拡大によって,調査の実施までに至らなかった.2021年度についても感染状況の影響もあり,医療福祉施設での調査や検討が困難な状況であった.また,フィンランドにおける調査や研究チームとの合同会議については,感染状況の収束の見通しが立たなかったこと,さらにウクライナ情勢の影響もあり,計画を修正し,高齢者ケアに従事する看護職への面接調査とともに国内における専門家会議を開催しつつ,検討を進めることとした.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染拡大により,医療施設,福祉施設における看護職を対象にした面接調査が実施できなかったため.
|
今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルス感染状況に左右されることなく可能な検討方法の確立に向け,高齢者の医療福祉におけるケアの倫理的課題に対応し得るための看護基礎教育 における高齢者のケア倫理教育プログラムの開発を目指してきた.基礎教育課程においても実習,および演習時間の短縮や代替えが行われており,そうした中でも活用 でき得るものを目指したい.まずは,研究者・研究協力者間でより実践的なケア方法を検討し,感染状況を考慮したうえで,高齢者ケアに従事する看護職への面 接調査とともに国内における専門家会議を開催し,検討を進め教育プログラムの試案を検討する.いずれにおいても遠隔会議も取り入れ,可能な範囲で対面で実 施できるように検討する.看護職への調査については,感染状況に関わらず,可能な限り,負担のない方法で実施し,試案の検討を深めたい.
|
次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症拡大により,国内での面接調査ができなかったため,その際に必要な経費が使用されなかったため.次年度には,感染状況に関わらず,実行可能な方法を検討し,面接調査を実施するため,次年度使用額に繰り越す形としている.
|