研究課題
基盤研究(C)
全国の市区町村における発達障害者等の支援体制と保健師の関わりの実態を調査し、人口規模別による差異を比較した。学齢期以降の保健師の関与の減少が明らかになり、地域特性に応じた継続支援体制構築の必要性が示唆された。また、幼児期から学齢期の発達障害児の支援経験のある教員等を対象に面接調査を行った。市区町村保健師の機能として早期スクリーニングと発達支援事業の利用支援、子育て支援としての発達支援、保護者・家族支援、継続支援の質保障、発達支援体制の構築、発達障害に対する理解の促進が明らかになった。
公衆衛生看護学
市区町村保健師は、母子保健活動を通じた発達障害児等の早期発見・早期支援に始まり、発達の過程を通して様々な関係機関をつなぎ、地域生活の身近な支援者として生涯に渡る支援の要となり得る立場にある。本研究で明らかになった、市区町村における保健師の発達障害者(児)等の支援への関与の実態と期待される機能は、今後の各自治体における地域特性に応じた発達障害者(児)等支援体制の構築のための資料となることが期待できる。