研究課題/領域番号 |
18K10519
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研究機関 | 東京純心大学 |
研究代表者 |
山本 君子 東京純心大学, 看護学部, 教授 (00622078)
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研究分担者 |
平川 美和子 弘前医療福祉大学, 保健学部, 教授 (50775244)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 認知症サポーター / 高齢者 / ボランティア / 見守り / 話し相手 / 急性期病院 |
研究実績の概要 |
2019年度は、本研究テーマである「急性期病院入院中の認知症高齢者を対象としたボランティア活動のシステム構築」実施するにあたり、本大学の倫理委員会およびアクションリサーチ介入のために必要な急性期病院の倫理委員会の承認を得た。 全国の急性期病院の看護師を対象に、認知症サポーターによる話し相手や見守りのボランティア活動の必要性の有無についてアンケート調査を実施した。また、ボランティアを募集し、認知症サポーター養成講座を開講し、東京圏内A病院の認知症高齢者を対象に話し相手や見守りのボランティア活動を実施した。 その後、ボランティアに、ボランティア活動の振り返りと継続するための課題などをフォーカスグループインタビューを実施しまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
倫理審査委員会の承認を得た後、6月に全国200床以上の病院にアンケート調査依頼し、協力の得られた78急性期病院の看護師に7月~9月にかけて郵送法による質問紙調査を実施した。312名の質問紙配布に対し235名回収した(回収率75.3%)、有効回答は182名(有効回答率77.4%)であった。結果を分析し日本認知症学会などに投稿している。また、アクションリサーチの介入のため、傾聴養成講座の協力を得て、ボランティア募集の依頼をした。傾聴養成講座を受講した13名のボランティアに、研究者がキャラバンメイトの認定を受けているため、認知症サポーター養成講座開講しボランティアにオレンジリングを配布した。認知症サポーターと共にアクションリサーチ介入のため関東圏内のA病院に11月1日~12月21の期間、46名の認知症高齢者に対して、話し相手や見守りのボランティア活動を行った。自律神経測定器を使用し、話し相手や見守りを実施する前後に認知症高齢者および認知症サポーターのボランティアに交感神経、副交感神経の変化を測定した。また、認知症サポーターの効果を病棟看護師対象に質問紙調査実施した。また、13名の認知症サポーターに対して、振り返りと今後の課題の抽出のためフォーカスグループインタービューを行った。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、協力の得られた急性期病院の看護師のアンケート結果、認知症サポーターによる話し相手や見守りのボランティア活動について、研究分担者や研究協力者と共に分析し論文として投稿予定である。また、今回の研究結果を踏まえ、今後は急性期病院入院中の認知症高齢者および入院後地域に戻った認知症高齢者に対して、在宅に出向くアウトリーチの方法として認知症サポーターによる話し相手や見守りのボランティア活動のシステムの構築を継続していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度は、今年度の課題を整理し、研究テーマに必要な研修参加、データ整理のためのパソコン購入、学会発表のための旅費に使用する予定である。
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