研究課題/領域番号 |
18K10520
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
高橋 謙造 帝京大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00365628)
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研究分担者 |
中村 安秀 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (60260486)
小林 潤 琉球大学, 医学部, 教授 (70225514)
神田 秀幸 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (80294370)
豊川 紀子 (當山紀子) 琉球大学, 医学部, 講師 (10650418)
福田 茉莉 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (70706663)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 日本 / 乳児死亡率 / 駐在保健婦 / 開業助産婦 / 生活改良普及員 / 愛育班ボランティア / 母子健康手帳 |
研究実績の概要 |
2020年度(2020/4-2021/3)、新型コロナの影響があり、研究班では明らかにしえた研究結果の発信がやや滞った。しかし、小林らが教育教材の更なる開発をおこなった。 研究代表者高橋は、公開データとしては歴史的資料以外に入手しえない助産婦のデータをデータベース化している。しかし、一部は印刷マテリアルとしてしか入手しえないため、国会図書館等での確認が遅れている状況である。論文作成においては、学校保健関連の論文を上梓している。また、保健医療人材(専門職としての保健婦、助産婦、ボランティアとしての愛育班、母子保健推進員)等の活動と、保健医療以外の専門職(生活改良普及員等)のコミュニティでの活躍を基した教育教材は、今年度は、帝京大学大学院講義(地域保健学)や、琉球大学保健学科における大学院講義(研究分担者小林がアレンジ)等に活用し、学生よりの評価では「大変参考になった」評価が約80%となっている。 研究分担者小林らは、動画教材の作成を主として行い、「公衆衛生活動による母子保健強化」、「地域保健システム強化による感染症対策」、「エビデンスに基づく公衆衛生計画」等を作成して、JICA沖縄研修にて活用を開始している。また、学校保健関連の歴史的検証論文は複数上梓されている。 研究分担者神田らは、島根県での保健師の活動にフォーカスしていたが、新型コロナ禍の影響により、インタビューが再開できていない状況である。しかし、論文は複数上梓している。 研究分担者中村らは、母子健康手帳関連の創設を複数上梓している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は、本研究班活動に必須である対面インタビューが出来なかったため、研究の完成に遅れが生じた。しかし、論文上梓、本来の教材の作成、活用も行うことができ、国際保健教材のための作業は十分に進捗している。 次年度以降も、コロナでインタビューが出来ない可能性も踏まえて、文献的な検討等で更にエビデンスとなりうる論文等を上梓し、エビデンスに基づいた国際保健教材の作成を試みる。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策としては、既存の文献資料を基にした論文を上梓していく。進捗が遅れているた助産婦数に関する量的研究も、完全なデータ入力が不可能な場合に備えて、年限を限定してのデータ分析を開始する。更には、今年度作成した講義資料、動画等をまとめて、研究班全体の成果として公開することも検討している。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究課題に関しては、2019年度までは順調に研究が進捗しており、2020年度分の残りの研究遂行と国際学会等での成果発表を残すまでになっていた。しかし、2020年度は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生により、予定されていたインタビュー(現在、80-90歳代の助産師、保健師経験者等)は、高齢である調査対象者への感染懸念があること等から延期となったままである。また、国際学会(国際母子健康手帳会議)に関しては演題登録まで行ったものの、採択の最終通知が届く前に学会自体の開催が延期となってしまっている。これらの研究、発表は、本研究班の成果として必須となる内容であるため、現状においては、研究班の成果が未完のままとなってしまう。 ついては、本研究班の成果を十分に国内外に発表するためにも、本研究費の執行を2021年度(令和3年度)にまで延長申請し許可いただいた次第である。
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