研究課題/領域番号 |
18K10529
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研究機関 | 和洋女子大学 |
研究代表者 |
丸上 輝剛 和洋女子大学, 看護学部, 講師 (40760012)
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研究分担者 |
岸田 宏司 和洋女子大学, 家政学部, 教授 (10364910)
新谷 奈苗 和洋女子大学, 看護学部, 教授 (70461324)
永岡 裕康 和洋女子大学, 看護学部, 講師 (80826694)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 転倒察知 / サーモグラフィー / プライバシーの保護 |
研究実績の概要 |
本研究は、サーモグラフィーで撮影した動画をリアルタイムに処理することで、プライバシーに配慮した転倒察知システムを開発することである。医療・介護施設における事故発生の割合で、転倒事故が最も上位に位置している。これまでさまざまな転倒予防への取り組みが見られるものの、転倒事故の発生件数は横ばいの経過をたどっていることからも十分な対策であるとは言えない。とくに脱衣所やトイレといったプライバシーに配慮すべき個室での転倒・転落防止のための有効なシステムはない。本研究では、動画を分析することでより正確に転倒を察知するとともに、サーモグラフィー動画では個人を特定することができない。医療・介護施設での最も発生割合の高い転倒事故を減少させることで、医療費の削減と看護師や介護者の負担を軽減することが期待できる。 計画では、動画をリアルタイムで分析し、転倒を察知するシステムを試作するまでとしていたが、システム構築をする上で、複数の技術的な問題が発生し、システム開発のプロセスを変更することになった。しかしながら、新たに用いる技術によって、変更前と比べ、より正確な転倒を察知できるシステムを構築できるものと考える。 本研究では、被験者の転倒シーンを繰り返し撮影することが必要である。現在、さまざまな影響により、転倒シーンの撮影が延期になっているが、これに関しては今後改善するもと考えている。今後、蓄積した転倒データを基に試作システムを構築し、検証する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
転倒を察知するシステムを試作するまでを計画としていたが、システム構築をする上で、複数の技術的な問題が発生し、システム開発のプロセスを変更することになった。しかしながら、構築にあたり新たに用いる技術を確定した。これにより、変更前と比べより正確な転倒を察知できるシステムを構築できるものと考える。また現在、さまざまな影響により、転倒シーンの撮影自体が延期になっているが、これに関しては今後改善するもと考えている。今後、蓄積した転倒データを基に試作システムを構築し、検証する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
延期となっているサーモグラフィーによる撮影は、今後改善できると考える。新たに被験者の確保も必要となるが、すでにコンタクトのある被験者を含め依頼をしていく予定である。また、システム構築においては、より迅速に分析ができるよう、開発機器を更新し、研究をより早く進めることができるように考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画していたシステム開発プロセスに変更が生じた。技術的問題が発生したため、解決策を探るために注力した。また、被験者に協力を得て動画を撮影する予定であったが、撮影が延期になったため、謝礼の発生もなかった。 今後、より強力なシステム構築に向け、開発システムの更新を行い、システム開発を進める。加えて研究協力者への謝礼、撮影の再開による被験者への謝礼を予定している。
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