研究課題/領域番号 |
18K10539
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
山内 通恵 宮崎大学, 医学部, 助教 (40805892)
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研究分担者 |
鶴田 来美 宮崎大学, 医学部, 教授 (30258983)
吉永 砂織 宮崎大学, 医学部, 准教授 (50560596)
蒲原 真澄 宮崎大学, 医学部, 講師 (00468026)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ダウン症 / 運動 / 健康づくり / 社会参加 / 親の思い |
研究実績の概要 |
ダウン症(以下、DS)児・者においては知的障害に加え、先天性心疾患、消化器疾患、甲状腺疾患などさまざまな合併症を伴う者が多く、合併症にはかなりの個人差が認められる。合併症の早期発見と治療、医学的介入はかつて短命とされたDS児・者の平均寿命を伸ばし(Glasson、2002)、成人期、老年期を迎えられる一助となった。一方で、障害者が地域の中で生活を送るためには、いまだ様々な困難を要している。 そこで、本研究ではDS児の親には運動を通じた社会参加に対しどのような思いや取り組みがあるのかを明らかにしようと試みた。青年前期にあるダウン症5 名の親を対象に半構造化面接を実施し、質的記述的に分析を行った。親は、DS 児が社会集団に適応できるよう【生活習慣の獲得と健康な体づくり】や【受援のための対人関係づくり】に取り組んでいた。あらゆる場面で【個性を尊重】し、【ノーマルな生活の実現】を願う親の思いがあった。しかし、親の相談支援体制は十分とはいえず【親同士のつながり】が子どもの社会参加を支えるために必要不可欠であった。このことから、今後、障害児・者の自立支援を担う看護職者の役割は運動を通じた子どもの健康づくりを支援するとともに、親への支援体制も充実させていく必要性が示唆された。
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