研究課題/領域番号 |
18K10541
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
齋藤 史子 福島県立医科大学, 看護学部, 講師 (40769486)
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研究分担者 |
結城 美智子 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (20276661)
鄭 佳紅 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (20363723)
坂本 祐子 福島県立医科大学, 看護学部, 教授 (20333982)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 高齢糖尿病患者 / 外来看護 / 質指標 |
研究実績の概要 |
高齢糖尿病患者は、合併症や老年症候群を来しやすく、外来看護師には在宅療養生活継続への質の高い看護実践が求められている。そこで、糖尿病看護認定看護師・慢性疾患看護専門看護師の高齢糖尿病患者への外来看護実践を明らかにし質指標の開発を行うことを目的とした。 はじめに、認定及び専門看護師8名を対象に高齢糖尿病患者への外来看護実践の過程とその結果について面接調査を行った。面接では事例を語ってもらい、看護師の語りからカテゴリ化を行った。その結果、情報収集・アセスメントでは、患者の人物像や糖尿病療養に関する考え方の見極め、認知機能の見極め、在宅療養生活の状況から介入の見極め、家族のサポート力から社会資源を活用すべきかの見極め、緊急を要する介入の必要性の見極めの5項目を視点とした実践を行っていた。情報に基づき実践されていた介入は、認知機能を踏まえた在宅療養生活への介入や家族や社会資源の活用への介入等であった。また、関係職種との連携・協働も行われていた。 次に、高齢糖尿病患者への外来看護実践の実態を明らかにするために、糖尿病関連外来に勤務している看護師2,400名を対象に、面接調査結果を基に作成した質問紙調査を実施した。回収率38.8%、有効回答率は92.5%だった。情報収集・アセスメントにおいて、認知機能や家族の同居の有無は収集しているものの同居家族の認知機能やサポート力の見極め等、社会資源を活用すべきかの見極めに関する項目は、7.0~13.9%が実践していなかった。そのため、家族や社会資源の活用への介入に結びつかず、介入の項目も6.5%~20.2%が実践されていなかった。 高齢糖尿病患者への外来看護実践には、認知機能の見極めを行い、情報に基づいた在宅療養生活への介入や、家族のサポート力の状況から必要な社会資源の導入の見極め及び介入が重要であると考える。今後、分析を進め質指標の開発を行う。
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