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2020 年度 実施状況報告書

地域特性別にみたフレイル高齢者の実態と予防行動促進に向けた支援モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 18K10545
研究機関大阪府立大学

研究代表者

根来 佐由美  大阪府立大学, 看護学研究科, 講師 (50508794)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワードフレイル / 高齢者
研究実績の概要

2020年度は、調査対象として継続的にモニタリング中の自主サークル所属高齢者の活動状況を分析し、学会で以下の通り報告した。10サークル中、「施設利用が可能となった時点で開始」4(40%)、「期日を過ぎて分散実施開始」2(20%)、「期日を過ぎて開始」2(20%)であった。在宅におけるあしゆびケアについては、介入サークルにおいては「毎日の習慣としてやっている」37名(26.1%)、「思いついたときにやっている」79名(55.6%)、「まったくやっていない」26名(18.3%)であり、対照サークルと比較して、毎日習慣化している人がやや多かった。
新型コロナ感染症拡大の影響に伴い高齢者の生活様式が変化し、介護予防事業や自主サークル活動の中止等によりフレイル進行に伴うあしゆび力の低下が懸念されているが、自宅でもできる 「あしゆび体操」等を開発し日々の実践で促すことが、自粛を余儀なくされた状況下での介護予防にも十分対応できるものであったと考える。今後はその具体的な効果検証が必要であり、介護予防の活動が徐々に再開するなかで、 高齢者のフレイルの状況や自粛期間中の「あしゆび運動」等の各自の取り組み内容を明らかにし、生活様式が変わるなかでも応用できる取り組みをさらに検討していく予定である。
上記に加え、新興住宅地の高齢者を対象とした調査を実施した。165名に調査票を郵送で配付し、114名から返信があった(回収率69.1%)。性別、年齢の記載があった108名を分析対象とした。男性32名(28.9%)、女性78名(69.3%)、平均年齢は81.7±5.5歳、後期高齢者が約9割、そのうち90歳以上が約1割を占め、「フレイル」が8名(7.4%)、「プレフレイル」が71名(65.7%)であった。今後は、2020年1月以降の新型コロナ感染症拡大に伴う自粛生活の影響との関連についても分析をすすめていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2020年1月以降、新型コロナ感染症拡大の影響によりデータ収集が一部中断や遅延した。そのため、経過観察データの分析方法を再検討し、現在分析と引き続きデータ収集をすすめている。高齢化がすすむ過疎地域での実態調査は、感染症拡大の影響により、まったく着手できなかった。

今後の研究の推進方策

2021年度以降は引き続き、これまで収集できたデータの分析をすすめる。また、データ収集が可能となり次第実施することとする。しかし、対象者が活動の自粛や中止をしているため、当初予定していた介入効果の観察は難しいため、研究方法を再検討する。また、これまでの研究成果の論文投稿ならびに2021年度の研究成果の学会発表を予定している。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由として、新型コロナ感染症拡大に伴い、調査が中止や延期となったこと、それに伴い調査員の雇用が不要となったこと、成果報告のための学会参加経費(主には旅費)が不要となったことがあげられる。
現在、新型コロナ感染拡大の影響で、研究自体が実質中断している。今後、介入調査の内容の変更の検討をしており、次年度は事務補助員を雇用し、あらたな調査の準備や実施を行う予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] A市における「あしゆび」プロジェクトの取り組み(第3報)~その後の取り組みと今後の課題~2021

    • 著者名/発表者名
      根来佐由美、山村典弘、上野昌江
    • 学会等名
      第9回日本公衆衛生看護学会学術集会
  • [学会発表] 市民向け音楽イベントに参加した高齢者のフ レイルの実態2020

    • 著者名/発表者名
      根来佐由美、上野昌江、山村典弘、小間明百美、中井眞巳、福本伸子、元家由衣
    • 学会等名
      日本地域看護学会第23回学術集会
  • [図書] 保健師ジャーナル、76巻6号2020

    • 著者名/発表者名
      あしゆび鍛えて健康に 泉大津市のあしゆびプロジェクトにおける取り組み
    • 総ページ数
      12
    • 出版者
      医学書院

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公開日: 2021-12-27  

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