研究課題/領域番号 |
18K10548
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
森下 安子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (10326449)
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研究分担者 |
小原 弘子 高知県立大学, 看護学部, 助教 (20584337)
高樽 由美 高知県立大学, 看護学部, 助教 (30783154)
森下 幸子 高知県立大学, 看護学部, 准教授 (40712279)
川上 理子 高知県立大学, 看護学部, 准教授 (60305810)
竹中 英利子 高知県立大学, 看護学部, 助教 (20849814)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 慢性心不全高齢者 / 退院支援 / シームレスケア |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、慢性心不全高齢者の繰り返す再入院に着目し、その防止に向け病院から在宅へのシームレスケアを提供する退院支援ガイドラインを開発することである。昨年度、文献並びにインタビューから明らかになったシームレスケアについて在宅看護、慢性看護の専門看護師にその妥当性についてインタビューを行い洗練化を行った。その結果、「入退院を繰り返す生活行動について多職種・多組織から情報を集める」「課題となる生活行動の背景を明らかにする」「生活行動から生活上の負荷のリスクを抽出する」「状態観察から心不全悪化の業態を予測する」「生活状況、生活行動から自宅での対応パターンを準備する」「薬剤のコントロールについて多職種で協議しコントロールする」「患者家族の自己管理能力をアセスメントし高める」「患者家族の病状理解を促す」「病状管理が可能な地域の資源につながるよう支援する」「カンファレンスの機会を活用し、病院と地域のチームをつくり課題と目標を共有する」「退院後の生活を想定し、シンプルケアへ切り替える」「退院後も地域スタッフも含め悪化予防に対応できるよう必要なケアの情報を共有する」「心不全悪化を予測した体制を構築する」のシームレスケアが明らかになった。この結果から、横軸に「入院前」「入院後2日間以内」「入院後1週間以内」「退院前1週間」「退院時」「退院後」の時間の枠を設定し、縦軸に「地域」「退院調整部門」「病棟」「リハビリ」「管理栄養士」「薬剤師」「主治医」の職種、組織別の枠を設定し、退院支援ガイドライン案を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
退院支援ガイドライン(案)を作成することができたが、その案を、在宅、老人、慢性看護の専門看護師や多職種から構成する実践メンバーと研究者が討議し、洗練化を行なうことはできなかった。よって、退院支援ガイドライン(案)の試行への協力依頼にも至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
早急に退院支援ガイドライン(案)の洗練化については、インタビューでは郵送で送付し洗練化に向けたデータ収集を行う。ガイドライン試行への協力依頼は、過去研究に協力をいただいている病院と地域が2地区あるので、その病院・地域からすすめていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は学内に専門看護師がいたため、インタビューに関し、旅費や謝礼等の必要が生じなかった。また、学内教員を中心に行ったため、支出が少なかった。次年度は最終年度であるため、アルバイトを積極的に活用し、研究を推進していく。
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