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2019 年度 実施状況報告書

介護支援専門員の多職種連携における「協働的能力」に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K10551
研究機関湘南医療大学

研究代表者

小林 紀明  湘南医療大学, 保健医療学部看護学科, 教授 (10433666)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード多職種連携 / 協働的能力 / 介護支援専門員
研究実績の概要

本研究の目的は、介護支援専門員(以下、CM)のケアマネジメント能力における多職種連携に必要な「協働的能力」を検証し、その具体的な内容と構造について明らかにすることである。 先行研究では、CMと多職種との連携協働における困難さや問題点の抽出にとどまり、連携協働の成功例とその原因、そこに至るまでのプロセス、あるいは問題の解決策に言及した研究成果は示されていない。従って本研究は、CMと多職種との連携協働における困難さや問題点を解決できる能力(行動特性)=「協働的能力」に焦点を当てた。「協働的能力」とは、春田ら(2016)が開発した「協働的能力としての多職種連携コンピテンシーモデル」を意味する。
本年度は、昨年度実施した「地域包括支援センターに勤務するケアマネジャーを対象に行ったインタビュー調査」の結果から抽出した、CMのケアマネジメント能力における多職種連携に必要な12項目の「協働的能力」:1)コミュニケーション力、2)職種間での情報共有、3)関係性に働きかける、4)連携を高めるための自己研鑽、5)目標や方向性を共通認識する、6)ケアマネジャー間連携・能力向上、7)自職種を省みる、8)他の職種を理解する、9)積極的な言動、10)多職種のやる気を引き出し役割を与える、11)専門性の尊重、12)受容・調整する、に対して、先行研究などを基に37の細項目の抽出した。
このデータを調査2の量的調査として実施予定であったが、実施に至らなかった。尚、この結果は、2019年9月29日に開催された「第12回日本保健医療福祉連携教育学会学術集会」において、『介護支援専門員の「協働的能力」を高める要素』というテーマで発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2018年5月から両親が介護状態となった後、2019年4月から約1年間に渡り遠距離介護を行っていたため。
また、2020年の2月ころから、介護環境が整ってきたので調査を進める準備を始めたが、新型コロナウイルス感染拡大を受けて研究が滞ったため。

今後の研究の推進方策

調査2の「協働的能力」に対するCMの認識を測定する調査項目を完成させ、2020年7月までにプレテスト、9月~10月に全国の居宅介護支援事業所及び地域包括支援センターに勤務するCM(約3,500名)を対象として自記式質問紙調査を実施する。そのデータを因子分析し、協働的能力の因子構造と先行研究の「協働的能力としての多職種連携コンピテンシーモデル」の構造を比較検討する。
調査3として、2020年11月~12月に、医療保険または介護保険による複数のサービスを利用しながら在宅で療養生活を営んでいる利用者またはその家族(10名)を対象に、半構造化面接法によるインタビュー調査を実施し、利用者またはその家族が認識するよりよいサービスの現状とその構造を明らかにし、調査2の結果と比較検討する。

次年度使用額が生じた理由

「地域包括支援センターに勤務するケアマネジャーを対象に行ったインタビュー調査」の結果から抽出した、CMのケアマネジメント能力における多職種連携に必要な12項目の「協働的能力」を基に作成した調査票を用いた全国調査(調査2)、及び、調査3の、医療保険または介護保険による複数のサービスを利用しながら在宅で療養生活を営んでいる利用者またはその家族(10名)を対象に、半構造化面接法によるインタビュー調査が実施できなかったことから、これらの経費を次年度に使用するため。
使用計画としては、前述の調査2、調査3を今年度内に順次実施する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 介護支援専門員の「協働的能力」を高める要素2019

    • 著者名/発表者名
      小林紀明
    • 学会等名
      第12回日本保健医療福祉連携教育学会学術集会

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公開日: 2021-01-27  

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