研究実績の概要 |
研究期間2018~2022年。Covid-19の影響により一時中断をしながら、①健康危機管理能力向上のための介入プログラム及び教育動画の作成②健康危機管理向上の研修会の開催による能力向上効果の検証③健康危機管理能力向上のツール(アクションカード,以下ACとする)の開発研究を遂行した。 最終年度(2022年)の研究実績は、1自治体の研究協力を得て、防災訓練時に試作ツール(AC)を用いた内容の有効性及び改善点の確認調査を実施したが、試作ツール(AC)の完成や有効性の検証までには至らなかった。 研究期間全体の研究成果は、2018年度に健康危機管理能力向上プログラムとして健康危機の状況をイメージする動画作成を行い、危機発生時の状況判断を迅速に行えるような研修内容を開発した。Covid-19の影響により集団で行う研修実施が困難となり、最終的に訪問看護ステーション2施設の職員48名のうち、本研究の協力に同意を得られた46名(回答率95.8%)を研究対象者として分析をおこなった。 分析結果から、健康危機管理能力の中項目[1. 健康危機管理の体制を整え予防策を講じる能力]の下位11項目及び[2.健康危機の発生時に対応する能力]の下位21項目、[3.健康危機発生後からの回復に対応する能力]の下位9項目について、研修前後で調査を行い、Wilcoxonの符号付き順位検定にて分析をおこなった。結果、[3.健康危機発生後からの回復に対応する能力]の「健康危機への対応と管理体制の評価方法について説明できる」以外の項目全てにおいて有意な向上効果が確認された。
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