研究課題/領域番号 |
18K10592
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研究機関 | 日本赤十字豊田看護大学 |
研究代表者 |
清水 美代子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 准教授 (80711168)
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研究分担者 |
眞崎 直子 聖マリア学院大学, 看護学部, 教授 (40548369)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 就労介護者 / 仕事と介護の役割遂行における葛藤 / ワーク・ファミリー・コンフリクト / アセスメント指標 |
研究実績の概要 |
令和3年度は、修正デルファイ法によって確定させた69項目のアセスメント指標原案を用いて、就労介護者を対象とする質問紙調査のプレテスト実施後、本調査、再調査を行った。 プレテストは、居宅介護支援事業所に研究協力を依頼し、2ヶ所より(愛知県1か所、静岡県1か所)同意が得られた。調査票は1施設10部配布し、計20部配布した。その結果、回収できたのは7部であったが、そのうち、退職、非常勤の2部を除く5部が有効な回答であった(有効回答率25%)。 アセスメント指標原案の天井効果・フロア効果を確認したが、対象者が5名と少なかったため、傾向を把握することにした。調査項目は、すべてチェックされており、アセスメント項目は69項目でよいと判断した。ただ、調査項目のNo.7の空白に「もともと2人いる」との記載があった。調査項目は、「介護が必要な方が2人に増えた」と2人に限定していたが、2人を削除し、「介護が必要な方が増えた」に修正することにした。プレテスト調査期間は、2021年7月末~8月末であった。 本調査は、研究倫理委員会の承諾を得たのち、東海3県と静岡県の居宅介護支援事業所から、無作為で抽出した居宅介護支援事業所に依頼をかけた。依頼方法は、まず電話で研究の目的等の趣旨を説明し、依頼文書を郵送していいかどうか尋ね、許可が得られた施設へ依頼文書、研究協力承諾書等を郵送した。研究協力の承諾書が返送された居宅介護支援事業所に研究対象者への依頼文書や調査票の入った封筒一式を郵送し、訪問等の際に研究対象者へ配布してもらった。研究対象者の研究への協力は、調査票の返信をもって同意とした。再調査は、本調査から2週間後に行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
居宅介護支援事業所への研究協力依頼は、2021年10月中旬~2022年3月上旬まで行った。サンプルサイズを300としていることから、300以上調査票が回収できるまで、依頼を続ける必要があった。調査票の配布は、居宅介護支援事業所のケアマネジャーが訪問等の際に配布してもらうことになっている。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、家庭への訪問自体を休止する事業所も多く、研究協力の承諾がなかなか得られない状況であった。また、研究協力の承諾を得ても、訪問を延期するケースもあり、調査票の配布に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症の影響を受けたが、172ヶ所の居宅介護支援事業所の研究協力が得られ、1322部、調査票を配布することができた。今のところ、調査票は450部ほど、再調査票も340部ほど回収できている。 現在、データを入力しており、今後、記述統計、因子分析等の分析を行って行く予定である。そして、アセスメント指標の信頼性・妥当性を検討したのち、アセスメント指標の実施可能性を検討するための研究3を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、SF-8尺度の使用許諾期間が終了するため、本来なら使用許諾料を支払わなければならなかったが、新型コロナウイルス感染症の研究への影響を考慮してくれることになり、2023年5月まで契約を更新することができた。そのため、使用許諾料の支払いがなくなった。ただ、調査票や封筒の印刷、料金後納郵便の支払いで予定通り支出している。令和4年度も研究対象者に配布された調査票が、まだ返送されてくるため、料金後納郵便の支払いで使用する予定である。また、残金は研究3の郵送料で使用する予定である。
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