研究課題/領域番号 |
18K10593
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研究機関 | 同志社女子大学 |
研究代表者 |
山縣 恵美 同志社女子大学, 看護学部, 講師 (30570056)
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研究分担者 |
渡邊 裕也 同志社大学, スポーツ健康科学部, 助教 (70644376)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 高齢者 / フレイル / 介護予防 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、高齢者におけるフレイルの状態像を身体的側面に加えて、これまでほとんど明らかになっていない心理・精神的、社会的側面から捉え、それぞれの特徴、相互の関連について明らかにすること(研究1)、さらに、フレイルの3側面に着目した包括的なフレイル介入プログラムを開発し、その効果検証を通して、効果的なフレイル対策を提案すること(研究2)である。昨年度に引き続き今年度は、主に研究1に取り組んだ。フレイルの3側面のうち社会的側面に関係する高齢者の閉じこもりに着目し、京都府亀岡市をフィールドとした高齢者研究(亀岡Study)における大規模データを縦断的に分析した。その結果、2年間で非閉じこもりから閉じこもり傾向となる高齢者の一方で、閉じこもり傾向から改善する者の存在が明らかとなった。また、閉じこもりの状態の変化には生活機能などが関連することが示された。 一方、研究2に関連して、2016年度より年一回実施している、地域在住自立高齢者を対象とした心身機能測定会に継続的に参加している高齢者についての分析も行った。分析対象者は59名であったが、2年の間にフレイルに移行した者は認められなかった。今後、より詳細な分析を進めていく。また、今年度も測定会を開催する予定で、参加者のリクルートを行っていた。しかし、新型コロナウイルス感染症流行に伴い開催を中止した。来年度はこれまでの継続参加者に加えて、新規参加者をリクルートし、測定会を再開させるとともに研究2の実施に向けて準備を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今年度は、大規模データの縦断的分析を行い、フレイル介入プログラムの開発、介入に向けた準備を行う予定であった。しかし、大規模データの分析が昨年度から既に遅れていたため、その影響が今年度にも及んだ。また、今年度の身体機能測定会を中止としたため、その後の分析や調査が行えていない状況であるため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、引き続きデータ分析を行う。さらに介入プログラムの効果検証(研究2)に向けて準備を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画が当初より遅れているため。次年度も引き続き縦断的にデータ分析を行い、その結果を国内外の関連学会での発表や論文としてまとめていく。そのための旅費や投稿費として使用する。また、地域在住高齢者を対象とした心身機能測定と質問紙調査、および介入調査の実施にかかる人件費や諸費等に使用予定である。
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