研究課題/領域番号 |
18K10598
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研究機関 | 四国大学 |
研究代表者 |
冨澤 栄子 四国大学, 看護学部, 准教授 (60709096)
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研究分担者 |
田村 綾子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (10227275)
山口 豪 四国大学, 看護学部, 准教授 (60532182)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 脳卒中 / 再発予防 / 頸動脈エコー / 血行動態 / 評価指標 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、脳卒中の再発を予防するために、頸動脈エコーによる評価指標を加えた新たな脳卒中の評価指標を開発することである。 脳卒中は、日本の医療・介護費の増大の一因となっており、いかに脳卒中の発症、もしくは再発を予防するかは、高齢化社会が進む日本において健康寿命の延伸、医療・介護費の増大抑制の目的を達成するための最重要課題である。頸動脈狭窄による脳卒中再発のリスクは、病態生理学的視点から報告されており、脳卒中の再発予防において頸動脈の形態・機能評価が非常に重要視されてきている。 本研究は、研究①:行動理論を適用した再発予防プログラムの開発と検証、研究②:頸動脈エコーを用いた頸動脈の機能学的・構造学的評価指標の開発、研究③:脳卒中再発予防のための視覚的評価指標の開発から構成される。2018年度は、研究②の動脈エコーを用いた頸動脈の機能学的・構造学的評価指標の開発に必要な頸動脈の機能学的・構造学的評価技術を習得するため、エコー研修に参加した(エコー淡路、病院でのエコー研修)。 また、最新の国内の脳卒中に関する看護研究の動向についての知見を得るために、脳卒中看護に関連した学会、学術集会に参加し、情報を収集した(2018年6月第27回日本脳神経看護研究学会四国部会、2018年10月第45回日本脳神経看護研究学会、2018年12月第38回日本看護科学学会学術集会)。 一方、脳卒中の再発予防行動(対処行動)に心理的要因が関係することが確認されており、その心理的要因に関する聞き取り調査を実施した。現在、これらの結果を分析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2018年度は、機能学的・構造学的評価指標の開発及びデータ解析のための準備を進めた。しかし、研究協力病院の倫理審査などの準備が整わず、対象者への調査に至っていないため、上記のように評価した。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は、病院での調査のために倫理審査への準備を進めながら、頸動脈評価をエコーを用いて、まず健常な地域在住の対象者の頸動脈の血流評価(機能学的解析)、及び動脈硬化の評価(構造学的解析)を行っていく。研究協力病院の倫理審査終了後、脳卒中発症リスクのある方に対象を広げていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画よりやや遅れているため、動脈エコー解析のための物品の購入は予定通りであったが、対象者への調査のための費用に関して予定通り使用できていない。2019年度は、本格的に対象者に対して動脈エコー調査を進めていく予定であるため、調査に必要な消耗品、交通費、謝金などに使用予定である。また、その成果を発表するための費用に使用する予定である。
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