研究課題/領域番号 |
18K10606
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
守田 孝恵 獨協医科大学, 看護学部, 特任教授 (00321860)
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研究分担者 |
越田 美穂子 富山県立大学, 看護学部, 教授 (30346639)
山田 小織 福岡女学院看護大学, 看護学部, 准教授 (60369080)
磯村 聰子 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (80437623)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 保健所 / 保健師 / 精神担当 / 病状 / 時間量 / タイムスタディ / 業務 |
研究実績の概要 |
保健所の精神担当保健師の困難事例への対応能力を向上させるために、10分以内の業務で、同僚との相互作用を引き出し、能力を高め合う業務モデルの開発が本研究の目的である。「職場内の相談」「ケースの検討」の場面において、同僚間でどのような会話や行動があり、どのような能力を開発しているのかを解明し、10分以内でできる負担感の小さい能力開発として提示する。 本年度は、OJT場面の特定と相互関係の言動の抽出および時間量を測定した。1日の業務の中で取り扱った事例は8事例であった。事例Aは警察からの事例提供であった。A事例は1日に9場面の展開があり、11分、8分、4分、6分、5分、5分、10分、2分、3分で合計54分の時間量を示していた。場面の内容は、事例提供、事例共有、同僚への教育的発言助言であった。具体的には、「この人はこういう状況だからこうした方が良い」「保健師とどこの確認をすればよいか話し合う」「もしこうなったらこうすればよいと予測とともに話をし伝える」「警察にはどう伝えるか」「妄想が増えてきた、DVされたと訴えている」という状況からの判断などであった。B事例は、市保健師からの相談事例であった。5分の電話対応を行い、その後、先輩保健師と上司に報告をしておりそれぞれ8分、7分の時間量であった。事例Cは、事例共有に3分の時間量であった。その他の事例も3分から10分で情報共有、事例対応の教育が行われていた。 保健所の精神担当保健師は、電話相談や関係機関からの連絡をきっかけに、情報共有が行われ、その中で、病状の特徴から関わり方を相談、判断し、同僚の保健師にその意図や意味を伝えていた。業務の中の事例対応の共有や確認が、同僚によるOJTとなっており、その時間量は1場面10分以内であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ対策による保健所業務体制の事情により、タイムスタディの事例数を確保することが困難であった。しかし、これまでに収集したデータの分析方法を修正し、限られた事例より、保健師のOJTに発展させる業務モデルを確立できる結果を見出した。
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今後の研究の推進方策 |
研究対象となる保健師のタイムスタディデータは数は当初の予定より少ないものの、分析の工夫により、一定の結果を導くことが可能であると考えられた。これまでに収集したデータより、結果を整理し考察することによって本研究の知見である業務モデルを確立する。この業務モデルを動画にまとめ、成果を発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究対象である保健所保健師のコロナ対応の業務により、研究協力を得ることが困難であった。タイムスタディのデータ数の変更と研究成果の発信方法の改善が必要となり検討に時間を要した。そこで、次年度に研究成果として、保健師のOJT場面を動画に収録し、保健所の精神担当保健師の日常業務のOJT」教育教材として制作することとし、使用計画を変更した。
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