研究課題/領域番号 |
18K10607
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
田渕 康子 佐賀大学, 医学部, 教授 (90382431)
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研究分担者 |
室屋 和子 佐賀大学, 医学部, 准教授 (50299640)
松永 由理子 (明時由理子) 九州大学, 医学研究院保健学部門, 講師 (50612074)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 認知症高齢者 / 睡眠障害 / 補完代替療法 / アロマセラピー |
研究実績の概要 |
人口の高齢化に伴い、身体機能低下や認知機能障害を有する要介護高齢者の増加が社会的に問題となっている。特に、認知機能障害を有する高齢者にBPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)がみられる場合や睡眠障害を有する場合は、高齢者本人のQOLの低下のみならず、介護者の負担にもつながる。しかし、在宅で生活する要介護高齢者の生活の様子や夜間の睡眠状態に関する報告は少なく、睡眠・覚醒リズムの実態は明らかになっていない。 2020年度は、介護サービスを利用しながら在宅で生活する高齢者を対象に、睡眠の実態調査とアロマセラピーによる介入の効果を実証する予定で、対象者への研究依頼等の調整を行っていた。しかし、新型コロナウイル感染症の拡大に伴い、研究協力を得ていた介護施設において、研究協力を得ることが困難となり、調査を中断せざるを得ない状況となった。 そこで、本年度は、国内における在宅で生活する認知症高齢者の睡眠に関する研究の動向について文献検討を行った。認知症高齢者では、中途覚醒買う数の増加や概日リズムの変調など、加齢に伴う生理的変化がより顕著に現れ、夜間の睡眠障害を起こしやすい。夜間の睡眠障害とBPSDの関連も指摘する論文もああり、睡眠障害改善の目的で、軽運動、タクティールケアなどの介入研究が散見されたが、介入効果の実証研究は非常に少なかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度は新型コロナウイルス感染症の感染拡大のため、介護サービスを利用している高齢者を対象とした本研究は、研究対象者へアクセスすることが困難で、研究を実施することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、新型コロナウイルスワクチン接種や感染状況を踏まえ、研究者の感染対策を徹底したうえで調査を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度は、調査が実施できなかったこと、予定していた学会参加等もできなかったことから、次年度へ繰り越すこととなった。 2021年度は、調査の実施やデータ入力等の作業に伴う人件費、学会への参加、文献複写や消耗品の購入などに予算を執行する予定である。
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