研究課題/領域番号 |
18K10610
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研究機関 | 新潟県立看護大学 |
研究代表者 |
飯吉 令枝 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (40279849)
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研究分担者 |
井上 智代 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (80621763)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 高齢者 / 豪雪地域 / 運転免許返納 |
研究実績の概要 |
近年高齢運転者による交通事故が多発している現状において運転免許の自主返納をサポートする体制も自治体ごとに検討されてきている。しかし運転免許を返納することにより、高齢者は受診や買い物などの外出や趣味などの活動を含む生活行動の維持が困難になることが推察される。特に高齢化が進む豪雪地域では、運転免許を返納した高齢者の健康や生活行動の維持は喫緊の課題であると考えるが、豪雪地域に暮らす高齢者の運転や運転免許返納の実態についてはまだ十分明らかにされていない。 そこで、豪雪地域に暮らす高齢者の健康や生活行動と運転や運転免許返納の実態を明らかにすることを目的とし、豪雪地域に暮らす高齢者の健康や生活行動と運転免許返納の実態調査を実施した。豪雪地域に暮らす70歳以上の高齢者2000人をA市の住民基本台帳から層化無作為抽出法で選定し、無記名の郵送調査を実施した。調査内容は、属性、健康面(疾患の有無、受診状況、主観的健康感、生活満足度、手段的活動能力等)、生活行動(外出行動、趣味やボランティアをするなどの社会文化的行動等)、運転の有無、運転免許返納の実態と返納に対する考え、運転免許返納後の健康や生活の変化とした。実施時期は平成30年11月から平成31年2月で、アンケート回収数は1170人(回収率58.5%)、有効回答数は1101人(有効回答率55.1%)であった。今後は、調査結果を分析し、豪雪地域に暮らす高齢者が運転免許返納後に健康や生活を維持するための支援を検討していきたいと考える。 また、豪雪地域に暮らす高齢者の運転免許返納後の健康・生活行動の変化を明らかにするとともに健康・生活行動を維持していくための要因を明らかにすることを目的として、平成30年11月から平成31年2月末までにA市にある運転免許センターに運転免許を返納した65歳以上の高齢者を対象として、研究協力依頼の文書を配布した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
豪雪地域に暮らす高齢者の運転免許返納後の健康・生活行動の変化を明らかにするとともに健康・生活行動を維持していくための要因を明らかにすることを目的として、運転免許を返納した人を対象にインタビュー調査の実施を計画し、約30人の高齢者に研究依頼の文書を配布したが、平成30年度は協力者を得ることができなかったため。 しかし、豪雪地域に暮らす高齢者の健康や生活行動と運転や運転免許返納の実態については調査を行ったため、「やや遅れている」とした。
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今後の研究の推進方策 |
豪雪地域に暮らす高齢者の健康や生活行動と運転や運転免許返納の実態についての調査結果を分析し、現状と課題を検討していくとともに、学会で結果を発表予定である。 また、A市にある運転免許センターに運転免許を返納した65歳以上の高齢者を対象として、研究協力依頼を実施したが、研究協力者が得られなかったため、地域の範囲を広げて運転免許を返納した人を対象にインタビュー調査を実施していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
職場の移動により、いったん研究を終了して、再度倫理審査を通す必要があったため。また、2019年度は、全面度実施した調査を分析するため、分析ソフトを購入する予定である。
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