研究課題/領域番号 |
18K10613
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
柳川 敏彦 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 学長特命教員(特別顧問) (80191146)
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研究分担者 |
加藤 則子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (30150171)
澤田 いずみ 札幌医科大学, 保健医療学部, 准教授 (50285011)
藤田 一郎 福岡女学院大学, 人間関係学部, 教授 (60228989)
上野 昌江 大阪府立大学, 看護学研究科, 教授 (70264827)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ペアレントプログラム / 思春期 / メンタルヘルス / 予防的介入 |
研究実績の概要 |
思春期の子どもの発達を取り巻く、虐待、不登校、いじめ、非行、暴力、自殺など多くの問題は、極めて深刻である。本研究の目的は、すでにオーストラリアで開発されているTeen Triple P Seminar Series (TTPS:セミナー形式ティーントリプルP)をわが国に導入し、思春期に生じる種々の重大な問題が生じる前に、思春期の子どもを持つ養育者に本プログラムを提供し、TTPSの効果を検証することである。TTPSは、認定ファシリテーターによるテーマ解説60分と30分間の質問タイムの計90分で構成されている。内容は①思春期の子どもの責任性を育てる、②思春期の子どもの能力・有能性を高める、③思春期の子どもの社会性を育てるの3つのテーマで構成されている。 セミナーは計3回実施した。対象は小学6年生、中学1、2年生の子ども(11~15歳)を持つ養育者57名(女50名、男7名、年齢45.8±4.3歳)で、子どもの年齢13.7±1.3歳であった。プログラム評価は、セミナー前後比較(57名)として親の状態(子育てスタイルPS、親の精神状態DASSとプログラム満足度調査CSQを実施した。また、6週間後(36名)に親の状態(PS、DASS)、子どもの状態(SDQ)、プログラ満足度CSQを実施した。 プログラム直後の評価として、PSの手ぬるさ、過剰反応、多弁さのすべての項目で値の改善が得られ、DASSの抑うつ、不安、ストレスの軽減が得られ、高い満足度CSQを示した。また、プログラム6週間後も親のPS、DASSの効果の持続と子どものDASSにおいて感情的症状、問題行動、不注意/多動の改善ともにCSQの維持が認められた。 TTPS(セミナー形式ティーントリプルP)は、わが国において親への心理教育としての効果が得られ、今後は地域レベルへの普及が期待されるプログラムであると思われた。
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