研究課題/領域番号 |
18K10623
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研究機関 | 佐久大学 |
研究代表者 |
佐藤 美由紀 佐久大学, 看護学部, 教授 (80550318)
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研究分担者 |
芳賀 博 桜美林大学, 大学院 老年学研究科, 教授 (00132902)
長田 久雄 桜美林大学, 大学院 老年学研究科, 教授 (60150877)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 認知症 / 家族介護者 / 地域づくり / 当事者 / 協働 / アクションリサーチ |
研究実績の概要 |
令和元年度は平成30年度に実施した認知症の人の家族介護者実態調査の結果を分析し、調査結果の概要をまとめた資料を作成し、結果報告を行った。また、研究協働者である町田市認知症友の会のホームページに調査結果報告資料をアップロードし、調査結果の周知に努めた。調査協力者などの家族介護者を対象とした結果報告会を3月9日に実施予定であったが、COVID-19感染拡大のため延期とした。 調査結果報告会は、関係機関、一般住民、家族介護者に対して実施した。関係機関への結果報告は、市役所、高齢者支援センター連絡会、ケアマネージャー等に計5回194人に行った。地域住民を対象とした結果報告会は計3回129人、家族介護者には認知症友の会の会員に対して1回5人に行った。結果報告会では、必ず参加者同士の意見交換を行った。 <調査結果報告会で報告した主な内容> 1)対象:居宅介護支援事業所等の関係機関に、認知症の人を在宅で介護している家族への調査票の配布を依頼した。有効回答は299部(34.4%)であった。介護者の年齢は60歳未満が36.1%、介護者の約3割が5年以上介護をしていた。2)介護者の介護状況:介護者の38.5%が1日6時間以上、うち20.7%の介護者は12時間以上介護を行っていた。介護の代替者がいないのは34.8%であった。家族介護者は専門職に相談することが多く、近所の人、家族会などでの相談はいずれも10%に満たなかった。介護に対して近隣に理解されていると感じている介護者は53.7%であり、近所の人に介護をしていることを伝えていない者が29.1%いた。 結果報告会を通して、関係機関、一般住民との問題共有を図るとともに、家族介護者支援策の検討をする有志を募った。このような取り組みにより、家族介護者、関係機関、一般住民の協働による認知症者の家族介護者支援策を検討する基盤づくりを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和元年度は、家族介護者、一般住民、関係機関を対象に調査結果報告会を実施後、これらの中から有志を募り、家族介護者支援策を検討する計画であった。しかし、COVID-19感染拡大のため、3月9日に開催予定であった家族介護者を対象とした結果報告会を延期した。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19の感染状況をみながら、家族介護者を対象とした結果報告会の開催、家族介護者支援策を検討するワークショップを開催する。開催時には感染予防に十分配慮する。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和元年度は、家族介護者、一般住民、関係機関を対象に調査結果報告会を実施後、これらの中から有志を募り、家族介護者支援策を検討する計画であった。しかし、COVID-19感染拡大のため、3月9日に開催予定であった家族介護者を対象とした結果報告会を延期した。令和2年度はCOVID-19の感染状況をみながら、家族介護者を対象とした調査結果報会の開催および、家族介護者、関係機関、家族介護者支援策を検討会を開催する。したがって、令和2年度には、調査結果報告会や家族介護者支援策の検討に要する経費は予定通り使用する。
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