研究課題
心不全患者の体位による心負荷の程度を心臓超音波検査と心臓MRIを用いて評価し、得られた結果から、心不全患者の心負荷を軽減する体位を明らかにし、心不全患者に対する睡眠衛生指導に活かしていくことが目的である。方法は心不全患者と明らかな心疾患を合併していない健常者を対象に、仰臥位、左右側臥位での心エコー指標、MRI指標を比較検討する。心エコー指標としては、心拍出量、左房容積、左房容積係数、左室の流入波形、心臓MRIでは心拍出量、左房容積、左房容積係数、左房ストレインなどを各体位で計測し、比較検討する。本研究は採択された後に院内倫理委員会に研究計画書を提出し、研究は前向き臨床研究として承認されたが、以後研究代表者自身の異動、分担研究者2名の退職、1名の産休により研究の遂行が難しい状況であった。さらに、コロナウイルス感染対策の一環として、検査件数の削減が行われ、特に心臓超音波検査や心臓MRI検査は臨床研究目的の検査を行うことが困難な状況下にあった。したがって当初の研究計画を遂行することができなかった。期間中、本研究と関連のある睡眠障害と左室収縮能が保たれた心不全患者の関連について「Sleep disorder and HFpEF」という英文総説を執筆し、2021年のHeart Failure Clinicsという英文誌に採択され、本論文は科学研究費によるサポートを受けていることを論文に明示した。
すべて 2021
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Heart Failure Clinics
巻: 17 ページ: 369~376
10.1016/j.hfc.2021.02.004