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2018 年度 実施状況報告書

歩行中の方向転換課題における認知症者の予期的姿勢制御障害に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K10681
研究機関埼玉県立大学

研究代表者

星 文彦  埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (40165535)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード認知症 / 歩行中方向転換 / 反応時間 / MMSE / TUG
研究実績の概要

研究協力介護老人保健施設に入所中の16名の認知症者を対象に、約4ヶ月の間隔をおいて2回計測を行った。対象者の年齢は平均83.8歳、SD6.5であった。計測課題は、約10mの歩行路で自由歩行を行っている最中に、アトランダムに左方向あるいは右方向へ90度向きを変えて歩行する方向転換を提示し、その提示に従い速やかに歩行の方向を転換する課題である。方向転換を提示する時間もアトランダムとした。対象者は数回の練習を行い、験者が課題遂行を確認して計測を行った。本課題における頭部と腰部の回旋開始潜時を頭部と腰部に装着した加速度計にて反応時間として算出した。方向転換提示はフットスイッチからの信号をトリガーとして矢印を画面に提示した。対照データとして、1.MMSE、2.TUG、3.BBS、4.歩行速度を測定した。各計測項目の1回目、2回目の平均値を、1回目→2回目で示す。フットスイッチをトリガーとする歩行中の左右方向転換提示に対する頭部及び腰部の回旋反応時間は、頭部;532mec →557msec、腰部;706msec →700msec、対照データは、1.MMSE;22.4 →20.9、2.TUG;13.6sec →14.5sec、3.BBS;46.9 →45.9、4.歩行速度;0.84m/sec →0.91m/secであった。2回の計測データ間には、統計的有意差は認められず、認知機能及び身体機能には明らかな変化は認められなかった。計測期間4ヶ月程度では、疾病状況に明らかな変化が認められず、機能維持がなされていると思われた。なお、1回目の計測データにおいては、MMSEと反応時間、及びTUGと反応時間の関係に於いて弱い相関関係が認められた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

計測回数を年間3回以上を予定していたが、対象協力者の選定に時間を要したことと、施設のインフルエンザの罹患があり、計測開始及び時期に変動があったことがやや遅れの要因である。今後随時、計測を進めてゆくと同時に新たな対象者の選定を行い研究を進めてゆくことにする。

今後の研究の推進方策

引き続き同一対象者を4ヶ月を計測間隔として、2年間の研究期間内で長期継続計測を実施する。対象者の追加も考慮し、随時対象者の選出と計測を行う。

次年度使用額が生じた理由

当初、国際学会での発表及び情報収集を予定していたが、次年度に予定を変更したため次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 認知症者の歩行中方向転換動作における姿勢制御に関する基礎的研究2018

    • 著者名/発表者名
      星 文彦
    • 学会等名
      第19回日本早期認知症学会学術大会

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公開日: 2019-12-27  

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