研究課題/領域番号 |
18K10702
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
浅賀 忠義 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (60241387)
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研究分担者 |
長谷川 直哉 北海道大学, 保健科学研究院, 助教 (90824665)
武田 賢太 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 運動機能系障害研究部, 流動研究員 (50824827)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 感覚バイオフィードバック / 静的バランス / 断続的フィードバック / 姿勢制御 / ステッピング反応 |
研究実績の概要 |
昨年度までは、健常者を対象に動的バランスにおける感覚バイオフィードバック練習の学習効果についての研究成果を報告してきた。 本年度は、健常者を対象に静的バランスにおける感覚バイオフィードバック練習の学習効果について実験を遂行し、現在は論文作成に向けて解析を進めている.一方、制御能力の低下している高齢者および障害者を対象にした実験を予定していたが、コロナ禍のために困難な状況が続いているため、次年度に継続されることとなった。 よって、健常者を対象に動的バランスの中でも難易度の高いステッピング反応の適応効果について研究成果を発表した(Hasegawa N et al., Front Hum Neurosci, 2021)。本実験は、前後方向が予期できない床面の水平移動刺激に対するステッピング時の安定性臨界について3つの練習群で比較した:①前後方向が予期できない床面の水平移動刺激に対するステッピング練習、②前後方向が予期できる床面の水平移動刺激に対するステッピング練習、③対象者自身でコントローラーを操作することによる、方向もタイミングも予期できる床面の水平移動刺激に対するステッピング練習。その結果、①と②群は同様にステッピング時の姿勢安定性に練習効果が認められ、③群は外乱前のフィードフォワード制御に練習効果が示唆された。従って、予め外乱方向を知らせた安心できるステッピング練習によっても、予期できないスリップ時に対する練習効果が得られることが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍のためにバランス能力の低下している高齢者および障害者を対象にした実験が困難な状況が続いているため、次年度に継続されることとなった
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今後の研究の推進方策 |
バランス能力の低下している高齢者および障害者を対象に実験を推進するために、医療機関においてデータ収集するための実験環境を構築する予定である。実験機器として、搬送可能なポータブルな床反力計および加速度計を用いる。現在、複数の医療機関と研究協力に向けて交渉中である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のために、予定していた対象者を被験者に実験することが困難であった。実験可能となった場合は、謝金として使用する計画である。
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