研究課題/領域番号 |
18K10729
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研究機関 | 関西福祉科学大学 |
研究代表者 |
森岡 悦子 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 教授 (70441334)
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研究分担者 |
大西 環 大阪保健医療大学, 大阪保健医療大学 言語聴覚専攻科, 教授 (70747047)
松井 理直 大阪保健医療大学, 大阪保健医療大学 保健医療学部, 教授 (00273714)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 失語症 / 実用コミュニケーション能力 / コミュニケーション環境 / 活動 / 環境因子 / 心理的側面 / 言語聴覚療法 / 評価 |
研究実績の概要 |
2019年度は,引き続き文献研究を行うとともに,前年度に検討した実用的コミュニケーション能力の評価項目を基に予備調査を実施した。予備調査の結果より,評価項目を検討し,評価水準においては実用段階の違いを明確に区別できるようレベル幅を再考した。また施行手順について研究者間で意見交換し,次の二点を修正した。第一は,口頭以外の代償方法による回答方法を拡大し,より多元的な実用的コミュニケーション能力を失語症者から引き出せるようにした。第二は,課題場面を説明するイラストにより,失語症者が課題を捉えやすいよう,図版イラストの提示方法と図版原案の細部を修正した。その他,検査実施上の手順について,検査精度を落とさず,所要時間の短縮につながる可能性を検討した。これらの手続きを経て,日常生活の会話場面における情報量に注目した「失語症者のコミュニケーション評価尺度(仮称)」の試案を作成した。協力施設において,言語聴覚療法の外来通院者,デイケア,デイサービスの通所施設利用者を中心とする在宅失語症者を対象として,本評価尺度の妥当性を検討するための調査研究を進める予定であったが,新型コロナウイルス感染症の影響により,各施設とも検査の実施が困難な状況となり,調査は延期することとなった。今後,協力施設の業務が通常に戻り検査の実施が可能になった時点で,対象者と検査者が安全に実施できる条件を整え,データ収集を再開する予定としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
評価尺度の試案の作成には至ったが,妥当性を検証するためのデータ収集は,新型コロナウイルス感染症の影響で延期することとなり,当初の予定よりやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後,協力施設において,新型コロナウイルス感染症に対する感染予防対策の指針が決まり,検査の実施が可能になった時点で,対象者と検査者が安全に実施できる環境条件を整え,データ収集を再開する。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた調査研究の実施が延期となったため,次年度使用額が生じた。来年度,データ収集が可能となった時点で調査を再開し,旅費・人件費・謝金など,データ収集のための費用として使用する予定である。
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