研究課題/領域番号 |
18K10732
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研究機関 | 九州女子大学 |
研究代表者 |
増田 渉 九州女子大学, 家政学部, 准教授 (80295865)
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研究分担者 |
河岸 重則 九州歯科大学, 歯学部, 名誉教授 (20137334) [辞退]
濱嵜 朋子 九州女子大学, 家政学部, 教授 (60316156)
崎山 栄子 九州女子大学, 家政学部, 准教授 (50794963)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 舌立体認知能 / テストピース |
研究実績の概要 |
摂食嚥下において、舌は食物の感覚、味覚の感知、食塊の形成と咽頭部への送り込みなど、多岐にわたる重要な機能を担っている。我々は、舌における感覚を、舌上に置かれたテストピース(TP)の形状を判別する方法を用いて客観的・定量的に評価し、これを摂食嚥下機能評価の一つとして用いることができないかと考え、研究を行ってきた。今回の実験では、従来の無味・プラスチック製TP以外に日常的に口にする食材を用いて、味の異なるTP、食感の異なるTPを作成・使用し、舌立体認知能への味覚と触覚の影響について評価・検討した。被験者は女子大学生44名とした。従来の無味・プラスチック製TPに加え、ブルーベリー味のガムとミント味のガム、かまぼこを用いて新たにTPを作成した。いずれか一種類のTPを舌上に置き、TPの形を選択肢の中から選んでもらう方法を用いて舌立体認知機能を評価した。全体平均正答率および各TPの形における平均正答率において、無味・プラスチック製TPの値と比較し、他のミント味ガム製TP、ブルーベリー味ガム製TP、かまぼこ製TPとの間に有意な差は認められなかった。同一被験者の正答率を比較しても、味覚や触覚の異なるTPによる影響は認められなかった。今回の実験結果より、若年成人女性では舌立体認知能において味覚や触覚はほとんど影響しないことが示され、これまで用いてきた無味・プラスチック製TPの使用による舌立体認知能評価が有効であることが明らかとなった。
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